ジャズ・ディスク・ノート

第282回2018年9月22日

ブルース入門 その10
ブラインド・ブレイク 1932年

ご覧いただきありがとうございます。
定年オジサン<のたり庵>のジャズ学習帳です。

一昨日、昨日と気温が一気に下がり冷たい雨が降りました。ちょっと風邪気味です。今日(9月22日)は、午前中に天気は回復し気温も上昇するという予報でしたが、少しばかり遅れ14時くらいから晴れ間が広がり、気温も上昇しました。そこで僕も少しばかり、森まで出かかてみました。左はその時に写した写真です。

アレサ・フランクリン「リスペクト」考

アレサが無くなって約1か月たちますが、今だに彼女の追悼文が新聞等に掲載されています。その記事の内容について少し違和感を覚える点があり今回書いてみたいと思います。
どんな違和感かというと彼女の追悼記事で最も取り上げられことが多いのが、この「リスペクト」のような気がします。そしてそれは、この曲は当時の公民権運動やフェミニズム運動のシンボル的な楽曲であるかのごとき記述なのです。
アレサは、僕がR&Bを好きになりのめり込むようになってから登場してきた歌手です。当時中学生だったぼくに、詳しい社会的な背景、特にアメリカの状況などは全く分かりませんが、少なくても日本ではそのような紹介のされ方をしたことはなかったと記憶します。

この曲はオーティス・レディングの作ですが、僕はオーティスのものよりアレサの方を先に聴きました。2人のレコードは全くアレンジが異なり、最初同じ楽曲とは分かりませんでした。僕はこの楽曲について次のように考えます。
先ずオーティスがこの曲を作ります。”Respect”は「尊敬」というよりも、「大事にする」といった意味合いで、「俺が帰ってきて家にいる時ぐらい大事に扱えよ(respectしろよ)」と歌っています。これに対してアレサは、「家に帰って来た時ぐらいあたしを大事にしてよ(respect)」と返すような歌詞になっています。言わばオーティスの楽曲に対する女性からのアンサー・ソングとも捉えられます。だから女性の権利を主張するフェミニズムの歌なのだという主張も故なしとはしませんが、この当時この2人には、そしてレコード会社にもそのような意図、意識はなかったと思われます。
そもそもデビュー2曲目になぜこの曲を選んだか、誰が選んだかはジェリー・ウエクスラーに訊かなければ分かりませんが、黒人の著作権が現在のように確立していなかった当時、この曲の著作権はレコード会社に属していた可能性が高いと思われます。デビュー曲「貴方だけを愛して」がヒットしたとはいえまだ未知の歌手です。レコード会社として楽曲の印税を惜しむ気持ちは分かります。この曲の成功がこういう生き方もあるということになったのでしょうか?ハーブ・アルハートが”This guy”という男の立場の曲でNo.1ヒットを記録すると、同じくディオンヌ・ワーウィックが”This girl”という全く同じ曲の女性版を吹き込みヒットさせるということに繋がったと思います。
話が逸れました。では今なぜ「リスペクト」が、公民権運動やフェミニズム運動のシンボル的な楽曲であるとする記事が多いかというと、多分書いている記者自身が若く同時代的なことは分からず、ほかのメディア特に海外のメディアを読みこの歌手はスゴイということになって書いているのではないでしょうか?
確かに同時代のことを知っているというと、最低僕ぐらい、63歳か64歳にはなっているはずで各報道機関では定年を過ぎていると思われます。もちろん曲が育つということはあります。そんなつもりで歌ったのではない曲が時代を先取りする先駆的な曲と時代が下ってから評価されるようなことです。この曲がそうならそういう経緯を書くべきだと定年オジサンは思ってしまうのです。
うまく言えませんでした。僕が言いたいことはアレサや楽曲にケチつもりはありません。ただただ「リスペクト」一辺倒という記事が多いのに違和感を感じ、本当にアレサを評価している記事が少ないなぁということを感じるということです。

No.282 The way to blues No.10
Blind Blake 1932

1932年のブルースを聴いていこうと思ったが、僕の持っている音源はどうもブラインド・ブレイクの2曲のみのようだ。もしかして今後何か出てくるかもしれないが、その時はその時ということで…。また、今回取り上げる2曲でブラインド・ブレイクは終了となる。 僕が初めてブラインド・ブレイクを取りげた頃は、本などの資料は全くといっていいほど無かったが、最近は左のように初期ブルース・マンの中に、彼を加えた著作などが出ているようです。残念ながらこの本は未読ですが…。

「ブラインド・ブレイク」5枚組CDボックス 5枚目

Blind Blake “Remastered” JSP Records PO Box 1584(JSP 7714A〜E)

<Contents> … 1932年6月 ウィスコンシン州グラフトンにて録音

CD-E.21シャンパン・チャーリー・イズ・マイ・ネイムChampagne Charlie is my name
CD-E.22デプレッションズ・ゴーン・フロム・ミー・ブルースDepression’s gone from me blues

<Personnel>

Vocal & Guitarブラインド・ブレイクBlind Blake

CD-E.21シャンパン・チャーリー・イズ・マイ・ネイムは、ブルースではない。どちらというとフォーク・ソングに近い感じがする。
CD-E.22デプレッションズ・ゴーン・フロム・ミー・ブルースは、普通のブルースという感じ。朴訥としたヴォーカルがいかにもブレイクらしい。

特にこの2曲については印象に残るものはないが、5枚のCDを通して感じることは、何といっても彼のギター・テクニックである。これから魂を悪魔に売った男ロバート・ジョンソンなどが登場すると思うがギター・聴き比べなどすれば面白いだろう。

このWebサイトについてのご意見、ご感想は、メールまでお送りください。


お寄せいただいたご意見等は本文にて取り上げさせていただくことがあります。予めご了承ください。

第281回2018年9月15日

1930年代 ビッグバンド

グレン・グレイとカサ・ロマ・オーケストラ 1932年

ご覧いただきありがとうございます。定年オジサン<のたり庵>のジャズ学習帳です。

9月15日までの愛車

僕の住む南関東地区は、今日(9月15日)は朝から冷たい雨。気温が一気に低くなり秋本番といった肌寒さです。

残り2クール 26週

来週9月17日(月)は敬老の日で休日ですが、その日から始まる週は完全引退まで残り2クールの最初の週となります。よく完全引退して何をするのかと尋ねられますが、ともかくダウンサイジングしなければと思っています。完全引退すれば確実な収入は、年金のみとなります。年金は収入とは見做さないということも聞きますが、ここでは「入ってくるお金」という意味で使わせていただきます。ともかく「入ってきたお金」に見合った生活をしなければならないということです。
右は現在僕の家庭で乗っているクルマです。トヨタのアイシスです。もちろん高級車ではありません。排気量2000CCで7人乗りです。でも馬力はあるし、燃費も良いいいクルマでした。

ラーメン”新”

そもそもこの車を買った理由は、4年半前に初めての孫が生まれたことでした。当時クルマを持っていなかった娘夫婦と一緒に買い物に行ったり、遊びに行きたいと思って購入ししばらくはそうしていたのですが、娘夫婦も車を買いあまり一緒に行動することも無くなりました。そうなると老夫婦には少しばかり大きすぎるかなと思うようになったのです。
そんな折クルマも車検を迎え、今回はタイヤも取り換えの時期に当たるし、それよりもこの写真の反対側を先日仙台に行き駐車場に停めていた際に、どこかの無法者に嫌がらせをされ、ボディーのフロント、前ドア、後部ドアと何かに引っかかれみっともない傷を付けられてしまったのです。修理は概算で35万円と言われました。どこかの不届き者のせいで、35万円もの出費がかさむのです。


ラーメン”新”

こちら側に何の落ち度もないのに一方的に出費がかかるというのがどうしても納得いきませんが、傷だらけの車に乗っているのもイヤなのでこの際買い替えることにしたのです。今度の車も中古車で一挙に1300CCと700CCもダウンサイズします。たまに旅行などに行ったりもしますが、ほとんどは近場の買い物などに使うことが多いので、小さい車でいいかなと思ったのです。明日9月16日が納車なのでこのクルマも今日が乗り納めということになります。手放すとなると却ってこのクルマの良さがヒシヒシと思い返されます。
最後になりましたが、今日9月15日は余りに寒く、お昼は暖かなものをと思い、ドライヴがてら相模原市淵野辺にあるラーメン店{新」にうかがいました。初めての訪問です。僕が注文したのは、右写真の「肉味噌 辛ラーメン」850円です。ピリッとしたからさの中にもスープは味わい深い味噌仕立てで美味しくいただきました。味噌ラーメンは体が暖っていいですね。これからの季節の定番です。

No.281 Glen Gray & his Casa Loma Orchestra 1932

 

さて今回は、前回の続き「グレン・グレイとカサ・ロマ・オーケストラ」の1932年の録音です。

「カサ・ロマ・オーケストラ/マニアックス・ボール」CDジャケット

Casa Loma Orchestra “Maniac’s ball”HEP CD 1051 AAD

<Contents> … すべてニューヨークにて録音

CD9アイ・ネヴァー・ニュー1932年5月17日録音
CD10インディアナIndiana's1932年6月13日録音
CD11ブルー・ジャズBlue jazz1932年7月25日録音
CD12サンクスギヴィンThanksgivin'1932年12月19日録音
CD13ザ・レディ・フロム・セントポールThe lady from St.Paul1932年12月19日録音
CD14ザ・ダンス・オブ・ザ・レーム・ダックThe dance of the lame duck1932年12月19日録音
CD15リズム・マンRhythm man1932年12月19日録音
CD16ニュー・オリンズNew Orleans録音1931年12月27日録音

<Personnel> … グレン・グレイとカサ・ロマ・オーケストラ(Glen Gray and his Casa Loma Orchestra)

メンバーは殆ど移動がなく、トランペットのジョー・ホステッターがソニー・ダンハムに変わっただが、一応フルのメンバーを以下記載しておこう。

Band leader & & Alto saxグレン・グレイGlen Gray
Trumpetソニー・ダンハムSonny Dunhamグラディ・ワッツGrady Wattsボビー・ジョーンズBobby Jones
Trombone & Vocalピー・ウィー・ハントPee Wee Hunt
Tromboneビリー・ローチBilly Rauch
Alto sax & Clarinetクラレンス・ハッチェンライダーClarence Hutchenrider
Alto sax & Vocalケニー・サージャントKenny Sargent
Tenor saxパット・デイヴィスPat Davis
Violinメル・ジャンセンMel Jensen
Pianoジョー・ホース・ホールJoe “Horse” Hall
Banjo , Guitar & Arrangementジーン・ギフォードGene Gifford
Tuba & Bassスタンレー・デニスStanley Dennis
Drumsトニー・ブリグリアTony Briglia
Vocalジャック・リッチモンドJack Richmond
「カサ・ロマ・オーケストラ/マニアックス・ボール」CD
CD9アイ・ネヴァー・ニュー

ハッピー・ムードのゆったりしたナンバーで、ソフトな男性・コーラス(誰が歌っているんだろう)が幸せ気分をさらに盛り上げる。

CD10インディアナ

この時代においてはほとんどスタンダード化していたナンバー。手の込んだギフォードらしいアレンジメントが聴かれ、他のミュージシャンの録音と一線を画す出来栄えを示す。

CD11ブルー・ジャズ

三部作の第3作。アップ・テンポのナンバーで非常にユニークな構成のアレンジメントだと思う。

CD12サンクスギヴィン

これもハッピー・ムードの歌入りのナンバー。Tpのソロなどなかなか聴き応えがある。

CD13ザ・レディ・フロム・セントポール

Clのバックを付けるブラス・アンサンブルなどユニークである。これも明るい感じのヴォーカル・ナンバー。

CD14ザ・ダンス・オブ・ザ・レーム・ダック

どこかで聞いたことがあるような覚えやすいメロディーを持ったナンバー。そのどこかではエリントンのバンドのような気がするのだが…。ちょっと調べてみよう。

CD15リズム・マン

これも何となく楽しげな雰囲気を持つヴォーカル・ナンバー。

CD16ニュー・オリンズ

ホーギー・カーマイケルの作。ヴァイオリンがノスタルジー・ムードを盛り上げる。と書いてふと思うのはここまでヴァイオリンの音が聴こえたナンバーはあったろうか?これもヴォーカル・ナンバー。

僕はこのCDを入手して実際の音源を聴く前は、カサ・ロマ・オーケストラのイメージは「〜ジャズ」三部作に代表されるように、小難しいことをやるテクニカルなバンドというイメージを持っていたが、意外にハッピー・ムードの曲が多いのに驚いた。

このWebサイトについてのご意見、ご感想は、メールでお送りください。
お寄せいただいたご意見等は本文にて取り上げさせていただくことがあります。予めご了承ください。

第1回〜第10回はこちらをご覧ください。
第11回〜第20回はこちらをご覧ください。
第21回〜第31回はこちらをご覧ください。
第31回〜第40回はこちらをご覧ください。
第41回〜第50回はこちらをご覧ください。
第51回〜第60回はこちらをご覧ください。
第61回〜第70回はこちらをご覧ください。
第71回〜第80回はこちらをご覧ください。
第81回〜第90回はこちらをご覧ください。
第91回〜第100回はこちらをご覧ください。
第101回〜第110回はこちらをご覧ください。
第111回〜第120回はこちらをご覧ください。
第121回〜第130回はこちらをご覧ください。
第131回〜第140回はこちらをご覧ください。
第141回〜第150回はこちらをご覧ください。
第151回〜第160回はこちらをご覧ください。
第161回〜第170回はこちらをご覧ください。
第171回〜第180回はこちらをご覧ください。
第181回〜第190回はこちらをご覧ください。
第191回〜第200回はこちらをご覧ください。
第201回〜第210回はこちらをご覧ください。
第211回〜第220回はこちらをご覧ください。
第221回〜第230回はこちらをご覧ください。
第231回〜第240回はこちらをご覧ください。
第241回〜第250回はこちらをご覧ください。
第251回〜第260回はこちらをご覧ください。
第261回〜第270回はこちらをご覧ください。
第271回〜第280回はこちらをご覧ください。