ジョニー・ホッジス (アルト・サックス) 

Johnny Hodges (Alto sax)

ジョニー・ホッジス

1906年7月25日マサチューセッツ州ケンブリッジ生まれ。
1970年5月11日心臓麻痺にてニューヨークで死去。

14歳からサックスを手掛け、シドニー・ベシエの教えを受けた。
24年頃からベシエの後を継ぎ、ウィリー“ザ・ライオン”スミスのカルテットに入った。
25年にはベシエと演奏、他にはボビー・ソウヤーやロイド・スコットのバンドで働いた後、
26年末からはチック・ウェップのバンドに加入した。
その後ラッキー・ロバーツ楽団を経て、クラリネットのバーニー・ビガードの推薦により
28年5月にデューク・エリントン楽団に参加した。
一時独立し、自己のバンドを率いた時期(51〜55年)を除いて、その死に至るまでの約40年間を
エリントン楽団のもっとも重要なスター・プレイヤーとして活躍した。
彼はベニー・カーター、ウィリー・スミスと並びスイング時代における3大アルト奏者といわれる。
ちょっと聞けばすぐわかるレイジーでスイートなトーン、粘りつくようなグリッサンド、
温かく三連符を生かしたメランコリックなフレージング、そして何より独特のビヴラートを掛けた
ワンアンドオンリーの音色で、常に実力・人気の備わった偉大なプレイヤーでありつづけた。
元々、チャーリー・パーカーが力強く吹くまでは、アルト・サックスは女性的な楽器でもあったが、
彼のプレイはまた女性的で甘美でもあり、その代表的なプレイヤーともいえる。
チャーリー・パーカーは彼の高音をソプラノ歌手になぞらえて「ジョニー“リリーポンス”ホッジス」と呼んだ。
「リリーポンス」とは1898年フランス生まれのソプラノ歌手で後にアメリカに帰化し大人気を博した歴史的歌手。
ホッジスがエリントンとともに残した傑作ソロは枚挙にいとまがないが、「Warm valley」のソロが一番好きだと師粟村氏は書いている。
自己の名義のアルバムにも傑作が多いが、現在最も入手しやすいものは「バック・トゥ・バック」(Verve SMV-1028)でこれはフランスでディスク大賞を受けたという。

レコード・CD

"The Duke"(History 204141-302)
"Cootie Williams and his rug cutters 1934/40"(TAX m-8011)
"The Duke"(COL 517687-2)
「ザ・デュークス・メン」(Epic EICP 602)
「デューク・エリントン楽団 1929〜1943」(DVD JLD-410)
"Duke Ellington presents Ivie Anderson"(Columbia KG 32064)
"Billie Holiday/Live and private recordings in Chronological order"(LDB01〜LDB22)
「ビリー・ホリディ物語 第1集」(CBS SOPH 61-62)
「ビリー・ホリディ物語 第2集」(CBS SOPH 63-64)
「ザ・テディ・ウィルソン」(CBS SONP 50332)
「ベニー・グッドマン/カーネギー・ホール・ジャズ・コンサート」(CBS SOPB 55007〜08)
「ベニー・グッドマン・ライヴ・アット・カーネギー・ホール-1938(完全版)」(SME RECORDS SRCS 9610〜1)
「ライオネル・ハンプトン/オール・スター・セッション」(RCA RA-90〜95)
"Johnny Hodges/Hodge Podge"(EPIC EICP-599)
"The Duke box"(Storyville records 108 8600)
"Duke Ellington 1943-1946"(Philips 15PJ-6)
"Mildred Bailey/Her greatest performances"(Columbia JC3L-22)