ミード・ルクス・ルイス(ピアノ)

Meade Lux Lewis (Piano)

ミード・ルクス・ルイス

本名:ミード・アンダーソン・ルイス (Meade Anderson Lewis)
1905年9月4日イリノイ州シカゴ生まれ。
1964年6月7日ミネソタ州ミネアポリスにて死去。

ジミー・ヤンシーのピアノを聴いて、ヴァイオリンからピアノに転じたという。
初めはシカゴのナイト・クラブでブルース歌手の伴奏などをしていたが、本業はタクシー運転手だった。
1929年パラマウントに「ホンキー・トンク・トレイン・ブルース」を吹き込んだが、数枚のテスト盤を作成したところで会社が倒産してしまう。
そしてその後彼の消息も分からなくなってしまう。
しかしこのテスト盤を聞いたジョン・ハモンド氏が10年近くの歳月を費やし、あらゆる機関を通じて行方を探しついに
シカゴのサウス・サイドのガレージで自動車洗車夫をしている彼を発見した。
そして1935年ハモンド氏がヴィクターに推薦して同じ「ホンキー・トンク・トレイン・ブルース」を録音(なぜかデッカにも録音)したものがベスト・セラーとなった。
1938年ハモンド氏が開いたカーネギー・ホールでのコンサート第1回“From spirituals to swing”で、彼、アルバート・アモンズ、ピート・ジョンソンが弾いた
ブギ・ウギ・ピアノは世界的なブギ・ブームの口火を切るものとなった。
このコンサートをたまたま聴きに行ったドイツ人アルフレッド・ライオン氏は、ブギ・ウギ・ピアノの魅せられ、ついには「ブルーノート・レコード」設立に踏み切ったのだから、
表立ってはいないが彼がジャズ界に果たした影響は大きい。
しかし一番大きいのは、決してあきらめずに彼を探し出したジョン・ハモンド氏であることは間違いないが。
一躍スター的な存在となった彼は、カリフォルニアに住み、テレビ映画「マンハッタン・スキャンダル」にトリオを率いてレギュラー出演したり、
映画に出たり、ロスアンゼルスのクラブに出演したりしていた。
ビリー・ホリディ出演映画「ニューオリンズ」にもピアニストの役で出演している。
ミネアポリスに演奏旅行に出た帰途自動車事故で亡くなった。

レコード・CD

"The Boogie Woogie masters"(AFS 1005)
「RCAジャズ栄光の遺産シリーズ16 クラシック・ジャズ・ピアノの精髄」(RCA RA-28〜29)