コールマン・ホーキンス 1934年

Coleman Hawkins 1934

[Mildred Bailey/Her greatest performances]レコード・ジャケット

<Date&Place> … 1934年2月2日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … ベニー・グッドマン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Benny Goodman and his orchestra)

Band leader & Clarinetベニー・グッドマンBenny Goodman
Trumpetマニー・クラインManny Kleinチャーリー・マーギュリスCharlie Margulis
Tromboneソニー・リーSonny Lee
Tenor saxコールマン・ホーキンスColeman Hawkins
Pianoアーサー・シャッツArthur Schutt
Guitarディック・マクドノフDick McDonough
Bassアーティー・バーンスタインArtie Bernstein
Drumsジーン・クルーパGene Krupa
Vocalミルドレッド・ベイリーMildred Bailey

1933年11月27日からの移動。歌手のミルドレッド・ベイリーは除く。
Trumpet … チャーリー・ティーガーデン、シャーリー・クレイ ⇒ マニー・クライン
Trombone … ジャック・ティーガーデン ⇒ ソニー・リー
Tenor sax … アート・カール ⇒ コールマン・ホーキンス
Piano … ジョー・サリヴァン ⇒ アーサー・シャッツ

[Benny Goodman/Junk man]SP盤

<Contents> … "Mildred Bailey/Her greatest performances"(Columbia JC3L-22)

Record1 A-8.ジャンク・マンJunk man
Record1 B-1.オール・パピーOl' pappy
Record1 B-2.エマラインEmaline

ミルドレッドはなどスイング時代の歌手は一見豪華なバックを従えているように見えるが実は逆で、有力なビッグ・バンドが歌手を雇っているのだという。なるほどそういう見方をすればまた違って聴こえてくるかもしれない。楽しみ方は色々だ。テナーにコールマン・ホーキンスが参加しているのが目を引く。
A-8.[ジャンク・マン]
ブルース・ナンバーでベイリーのような白人女性シンガーがブルースを歌うのは珍しいのではないかと思う。Tpソロの後ベイリーのヴォーカルにはホークがオブリガードを付ける。その後BGのClがリードするアンサンブルでエンディングを迎える。
B-1.[オール・パピー]
BGのClがリードするアンサンブルからホークとBGの短いソロからヴォーカルに入る。オブリガードはBG。続いてソロはホーク。全体に余裕を感じさせるソロで貫禄がある。次いで短いGtソロからアンサンブルに移る。
B-2.[エマライン]
ホークのリードするアンサンブルで始まる。ヴォーカルの後ソロはTb、BGと続きアンサンブルからエンディングとなる。

この1934年3月のセッションがヘンダーソン楽団の1934年最初のレコーディング・セッションであり、コールマン・ホーキンスのヘンダーソン楽団でのラスト・セッションである。この後ホーキンスはヨーロッパに渡り39年まで帰米しなかった。

「RCAジャズ栄光の遺産シリーズ 第9巻 ザ・ビッグ・バンド・エラ 第1集」ジャケット

<Date & Place> … 1934年3月6日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … フレッチャー・ヘンダーソン・アンド・ヒズ・オーケストラ (Fletcher Henderson and his orchestra)

Band reader& Pianoフレッチャー・ヘンダーソンFletcher Henderson
Trumpetラッセル・スミスRussell Smithジョー・トーマスJoe Thomasヘンリー・レッド・アレンHenry “Red”Allen
Tromboneクロード・ジョーンズClaude Jonesケグ・ジョンソンKeg Johnson
Clarinetバスター・ベイリーBuster Bailey
Clarinet & Alto saxラッセル・プロコープRussell Procopeヒルトン・ジェファーソンHilton Jefferson
Tenor saxコールマン・ホーキンスColeman Hawkins
Guitarバーナード・アディソンBernard Addison
Bassジョン・カービーJohn Kirby
Drumsヴィック・イングルVic Engle
Vocalチャールズ・ホーランドCharles Holland

前回1933年8月からの異動は次の通り。
Trumpet … ボビー・スターク⇒ジョー・トーマス
Trombone … ディッキー・ウエルズ、サンディー・ウィリアムス ⇒ クロウド・ジョーンズ、ケグ・ジョンソン,br. Clarinet … スター・ベイリー ⇒ In
Drums … ウォルター・ジョンソン ⇒ ヴィック・イングル
「RCAジャズ栄光の遺産シリーズ 第9巻 ザ・ビッグ・バンド・エラ 第1集」1枚目B面ラベル

<Contents> … 「RCAジャズ栄光の遺産シリーズ 第9巻 ザ・ビッグ・バンド・エラ 第1集」RA-45(B面)、RA-46(A面)

Record1B面7曲目ホーカス・ポーカスHocus pocus
Record1B面8曲目ファントム・ファンタジーPhantom fantasie
Record2A面1曲目ハーレム・マドネスHarlem madness
Record2A面2曲目タイダル・ウェイヴTidal wave
全曲でホーキンスはソロを取っており、そのソロは堂々としていて風格さえ感じられる。
Record1 B-7.[ホーカス・ポーカス]
RCAボックス付属の油井正一氏の解説は、アレンジャーがウィル・ハドソンであること、最初に登場するClソロがバスター・ベイリー、続いてホーキンスのTsそしてアレンのTpが続くというソロイストの紹介のみである。しかしこの演奏はこの3人のソロも素晴らしいが、まずアンサンブルが見事である。かなり難しい譜面と思われるが、スムースに奏される。アレンジも少々複雑だと思うが、これは当時人気だった「カサ・ロマ・オーケストラ」の影響を受けたのではないかという気がする。
Record1 B-8.[ファントム・ファンタジー]
RCAボックス付属の解説は、アレンジがラス・モーガンではないかということとソロイストが、Tpがジョー・トーマス、続いてヘンダーソンのP、ホーキンスのTsとこれまたソロイストの紹介のみである。しかしこちらもアレンジが複雑で幻想的な面白い効果を出している。ホーキンスのソロの後、アンサンブルがだんだんと盛り上げていき静謐になって終わるというドラマティックな展開である。
「RCAジャズ栄光の遺産シリーズ 第9巻 ザ・ビッグ・バンド・エラ 第1集」2枚目A面ラベル Record2 A-1.[ハーレム・マドネス]
ミディアム・アップの軽快なナンバー。こちらもレコードの解説ではソロイストの羅列のみである。それによると、ホーキンスのTs⇒ヘンダーソンのP⇒バスター・ベイリーCl⇒チャールズ・ホランドのヴォーカル(アレンのミュートTpのオブリガード)⇒ジェファーソンのAsで、アレンジはフレッチャー・ヘンダーソン自身だという。
ヴォーカルのチャールズ・ホーランドは、1909年生まれの黒人歌手でクラシックの歌手を目指していたが、人種の壁でその道が断たれ、ヘンダーソンの楽団で歌っていた。後にヨーロッパに渡ってクラシック歌手として成功し、後にアメリカに凱旋帰国、1981年ついにクラシック歌手としてカーネギー・ホールの舞台に立った。当時黒人はクラシック音楽を演奏することも歌うこともできなかったのである。
Record2 A-2.[タイダル・ウェイヴ]
アップ・テンポの軽快なナンバー。冒頭クラシックのメロディーが奏される。作曲はウィル・ハドソンでアレンジはラス・モーガンではないかという。
ソロはホーキンスのTs⇒ヘンダーソンのP⇒アレンのTp⇒ベイリーのClと続く。エンディングのアンサンブルは何となくクラシックっぽい。

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