デューク・エリントン 1938年

Duke Ellington 1938

柴田浩一著『デューク・エリントン』

この年1938年も録音の多い年であった。そして今回も柴田浩一氏の著『デューク・エリントン』から、この年のエポックを取り上げよう。柴田氏が最初に上げているのは、
「コットン・クラブで、「コットン・クラブ・レヴュー」を上演。6ヵ月のロング・ランの成績を収める。その後、演奏旅行とアポロ劇場出演などで明け暮れる」とある。しかし実際はレコーディングも数多くこなされた。1年で75曲というのはかなり多い方だと思う。
次に柴田氏は「ハロルド・ベイカー(Tp)加入」を挙げている。氏の記述と呼応するように、HistoryのCDボックスの1月13日のパーソネルには、ハロルド・ベイカー(Harold Baker tp)」が記載されている。そして全録音ではないが、1938年の録音には参加しているという記述になっている。しかし”The Duke Ellington society”がWebで掲載しているディスコグラフィー”Ellingtonia”には、1938年の録音にハロルド・ベイカーの名は全く登場しない。そしてデュークのコロンビアへの録音の抜粋集”The Duke”(CD3枚組)のこの年の録音にも全くその名は登場しないのである。
そこでデューク自身は何と言っているか?『エリントン自伝』の中のハロルド・ベイカーの項に、「彼は1942年に加入した」と書いているのである。自伝だからすべて正しいとは限らないし、デューク自身の記憶違いということもあり得る。でも気になる。柴田氏のような研究家が誤るとも思えないし、かといってデューク自身の書いていることを疑う訳にもいかない。
そしていつもながら僕には決め手がないので、こういう問題がありますよ、と記載するに留めておこう。
「この年1月16日、ベニー・グッドマンが、音楽家憧れのカーネギー・ホールにジャズ・プレイヤーとして初出演。その2部にはエリントン・バンドから、クーティー・ウィリアムス、ジョニー・ホッジス、ハリー・カーネイがゲストとして呼ばれ、前年エリントンがスモール・コンボ用に書いた『ブルー・レヴァリー』をグッドマン・コンボに加わって演奏した。この時会場で、舞台を見つめるエリントンは何を考えていたのだろうか。たぶん自分もいつか必ずここで、と固い決意を胸に秘めたに違いない。因みに夢が現実になったからであろうか『ブルー・レヴァリー』はその後2度と演奏していない」と。
BGが最初のカーネギー登場ジャズマンかどうかには異論がある(詳しくは「ベニー・グッドマン 1938年」を参照)。また柴田氏の記述には若干誤りがある。クーティーらエリントニアンが登場したのは第一部である。クーティーらと共にデュークも出演を依頼されたが、デュークは「いずれ自分のバンドで出演するので」と言って断っている。デュークの矜持あっぱれである。そしてデュークは最前列のボックス席でコンサートを聴いていたという。
他には「白人バンド、グレン・ミラーの人気急上昇。」や「ブギ・ウギが大流行」などがこの年のエポックとして取り上げられているが、これらは「グレン・ミラー」、「トミー・ドーシー」の項で取り上げられるだろう。

[Columbia Years]CD3枚組

この年は、かなりバンドのメンバーが固定化している。以下パーソネルを基本パーソネルとし、追加或いは不参加のメンバーが出た場合、その後はその変更部分だけを記すこととしたい。その方が多分分かりやすいだろうと思う。
ここで少し音源について考えてみたい。この時代(1930年代)はSP盤の時代であり、録音され発売されたレコードは78回転のSPレコードである。そしてこの年ほとんどのレコーディングはコロンビア系のブランズウィックに吹き込まれている。ということはコロンビア盤が正規レコードということになる。しかし僕の知る限りコロンビアはこの時代のデュークの音源を網羅したようなレコード・セット或いはCDかしたものを発売していない。僕の持っているこの時代のコロンビアから出ている音源集は左の"The Duke"(COL 517687-2)CD3枚組で全収録曲数は66曲である。そこには1937年の録音は1曲も収録されておらず、1938年録音の音源は7曲のみである。傍系のエピックから出ている「ザ・デュークス・メン」、「ホッジ・ポッジ」などにも何曲か収録されているがトータルしても10曲を少し上回る程度である。しかしEllingtoniaなどを見るとジョニー・ホッジスやクーティー・ウィリアムス名義のものなどや没ヴァージョンも含めれば100曲を超える吹込みがあるのである。そこで頼るのはHistoryから出ている"The Duke"(History 204140 302〜204159 302)CD40枚組ということになる。
しかしこのHistoryという会社についてはよく知らないが、正規盤でないことは確かである。つまり海賊盤ということになる。デューク・エリントンというジャズ史上いやアメリカ音楽史上最も重要な音楽家の一人の作品を味わうにあたり、非正規盤、つまり海賊盤に頼らざるを得ないことに「何だかなぁ」と思うのである。
ともかくこの回も音源は、History社から出ている"The Duke"(History 204140 302〜204159 302)CD40枚組を中心とし、できるだけ別音源(正規盤が多い)を記載していくことにしたい。さてパーソネルであるが、正規盤における記載を基本としてみよう。正規盤"The Duke"(COL 517687-2)収録の1938年の最も早い録音2月2日でのパーソネルは以下の通りである。

『デューク・エリントン自伝』

<Personnel 基本形>…デューク・エリントン・アンド・ヒズ・オーケストラ (Duke Ellington & his Orchestra)

Band leader & Pianoデューク・エリントンDuke Ellington
trumpetアーサー・ホエッツェルArthur Whetselクーティ・ウィリアムスCootie Williamsフレディ・ジェンキンスFreddy Jenkinsレックス・スチュアートRex Stewart
Tromboneジョー・”トリッキー・サム”・ナントンJoe “Tricky Sam” Nantonローレンス・ブラウンLawrence Brown
Valve‐Tromboneファン・ティゾールJuan Tizol
Clarinet , Soprano & Alto saxジョニー・ホッジスJohnny Hodges
Clarinet , Alto & Bass saxオットー・ハードウィックOtto Hardwick
Clarinet & Tenor saxバーニー・ビガードBarney Bigard
Clarinet , Soprano & Baritone saxハリー・カーネイHarry Carney
Banjo & Guitarフレッド・ガイFred Guy
String Bassビリー・テイラーBilly Taylorヘイズ・アルヴィスHayes Alvis
Drumsソニー・グリアSonny Greer
しかしここですでに疑義が生まれる。Tpの「アーサー・ホエッツェル」である。彼は1937年病気のため退団したとデューク自身が自伝に書いているのである。もしかするとこの時だけ戻ったのかもしれないが、それは考えにくい。ともかく僕には判断できないので、そういう記載になっていると書いておこう。

HistoryCDボックス『ザ・デューク』

<Date & Place> … History,Ellingtonia … 1938年1月13日 ニューヨークにて録音(Brunswick)

<Personnel> … デューク・エリントン・アンド・ヒズ・フェイマス・オーケストラ(Duke Ellington & his famous Orchestra)

この日のセッションは正規盤には収録されておらず、したがってパーソネルの記載もない。しようがないのでHistoryとEllingtoniaのパーソネルを記載しておく。
Tpセクション以外は上記基本形と同じ。しかしHistoryとEllingtoniaでは、Tpセクションのパーソネルが大きく異なる。
History記載Tpセクションウォーレス・ジョーンズ、クーティ・ウィリアムス、ハロルド・ベイカー、レックス・スチュアート(Cn)の4管。
Ellingtonia記載Tpセクションアーサー・ホエッツェル、クーティ・ウィリアムス、フレディー・ジェンキンス、レックス・スチュアートの4管。
"The Duke"(COL 517687-2)とEllingtoniaは同じだが、先述のように『デューク・エリントン自伝』には、アーサー・ホエッツェルは1937年病気療養のため引退したとあり、フレディ・ジェンキンスは1938年(月日不記載)こちらも病気療養のため退団したとある。
いつもながら僕には決め手がいないので、それぞれの記載を紹介するにとどめる。

<Contents> … ARC-Brunswick

CD20-9.ステッピング・イントゥ・スイング・ソサイエティStepping into swing society
CD20-10.プロローグ・トゥ・ブラック・アンド・タン・ファンタジーProlog to black and tan fantasy
CD20-11.ザ・ニュー・ブラック・アンド・タン・ファンタジーThe new black and tan fantasy
CD20-9.ステッピング・イントゥ・スイング・ソサイエティ
デュークとしてはちょっとしたアイディアの曲というところだろう。頭のいかにもホッジスというアルトが嬉しい。
CD20-10.プロローグ・トゥ・ブラック・アンド・タン・ファンタジー
久しぶりの再演である。しかし「プロローグ(序章」とはどういう意味合いであろうか?次の「ザ・ニュー〜」が本番だよということであろう。確かに演奏時間は短い感じがする。CD記載は2分34分。
CD20-11.ザ・ニュー・ブラック・アンド・タン・ファンタジー
こちらが本番という割に時間(CD記載:2分41分)はそれほど「序章」と変わらない。

この録音と次の録音の間にベニー・グッドマンのカーネギー・ホール・コンサートがあった。

History盤CD 40枚組の10セット目

<Date & Place> … History,Ellingtonia … 1938年1月19日 ニューヨークにて録音

この日は、バーニー・ビガード、クーティー・ウィリアムス、ジョニー・ホッジス名義での録音が行われ、それぞれメンバーが異なるが、History、Ellingtonia、「ザ・デュークス・メン」共記載は一致している。

<Personnel> … バーニー・ビガード・アンド・ヒズ・オーケストラ(Barney Bigard and his Orchestra)

Band leader & Clarinetバーニー・ビガードBarney Bigard
trumpetレックス・スチュアートRex Stewart
Valve‐Tromboneファン・ティゾールJuan Tizol
Baritone saxハリー・カーネイHarry Carney
Band leader & Pianoデューク・エリントンDuke Ellington
Guitarフレッド・ガイFred Guy
String Bassビリー・テイラーBilly Taylor
Drumsソニー・グリアSonny Greer

<Contents> … ARC-Brunswick

CD20-12.ドラマーズ・デライトDrummer's delight
CD20-13.イフ・アイ・ソート・ユー・ケア―ドIf I thought you cared
CD20-12.ドラマーズ・デライト
「ドラマーの喜び」というような意味であろう。確かにグリア(Ds)がフューチャーされる。しかしビガード名義の曲で「ドラマー」なのだろう?この辺りがよく分からない。ビガードは後半短いソロを取る。
CD20-13.イフ・アイ・ソート・ユー・ケア―ド
ビガードのClがリードするアンサンブルで始まる。少しばかりスロウなメランコリックなナンバー。

「ザ・デュークス・メン」CDジャケット

<Personnel> … クーティー・ウィリアムス・アンド・ヒズ・ラグ・カッターズ(Cootie Williams and his rug cutters)

Band leader & trumpetクーティ・ウィリアムスCootie Williams
Tromboneジョー・”トリッキー・サム”・ナントンJoe “Tricky Sam” Nanton
Clarinet & Tenor saxバーニー・ビガードBarney Bigard
Alto saxジョニー・ホッジスJohnny Hodges
Baritone saxハリー・カーネイHarry Carney
Pianoデューク・エリントンDuke Ellington
Guitarフレッド・ガイFred Guy
String Bassビリー・テイラーBilly Taylor
Drumsソニー・グリアSonny Greer

<Contents> … ARC-Brunswick&「ザ・デュークス・メン」(Epic EICP 602)

CD20-14.ハヴ・ア・ハートHave a heart(Lost in meditation)
CD20-17.&CD-15.エコーズ・オブ・ハーレムEchoes of harlem
CD20-14.ハヴ・ア・ハート
こちらはクーティーのミュートTpがリードするテーマに始まり、ビガード(Cl)⇒カーネイ(Bs)⇒クーティー(Tp)⇒デューク(P)⇒クーティー(オープンTp)と短いソロが続き、フェイド・アウトで終わる。
CD20-17.&CD-15.「エコーズ・オブ・ハーレム
「ザ・デュークス・メン」(Epic EICP 602)にも収録されている。エキゾチックなムードを持った曲で、こういう曲を聴くと「エリントン=コットン・クラブ=ハーレム」という連想が浮かぶ。

<Personnel> … ジョニー・ホッジス・アンド・ヒズ・オーケストラ(Johnny Hodges and his orchestra)

Band leader & Alto saxジョニー・ホッジスJohnny Hodges
Trumpetクーティ・ウィリアムスCootie Williams
Clarinet & Tenor saxバーニー・ビガードBarney Bigard
Alto saxオットー・ハードウィックOtto Hardwick
Baritone saxハリー・カーネイHarry Carney
Pianoデューク・エリントンDuke Ellington
Guitarフレッド・ガイFred Guy
String Bassビリー・テイラーBilly Taylor
Drumsソニー・グリアSonny Greer
Vocalメリー・マクヒューMary McHugh

<Contents> … ARC-Brunswick

CD20-15.マイ・ディMy day
CD20-16.シルヴァリー・ムーン・アンド・ゴールデン・サンズSilvery moon and golden sands
CD20-15.マイ・ディ
短いクーティーの露払い(?)の後ホッジスのソロで始まる。ホッジス節が堪能できる。何故かホッジスの録音にはメリー・マクヒューという女性ヴォーカルが入る。声を聴くと白人に思えるが、この人のデータはググってもほとんど出てこない。
CD20-16.シルヴァリー・ムーン・アンド・ゴールデン・サンズ
ホッジス⇔クーティーというゴールデン・コンビの後マクヒューのヴォーカルになる。

History盤CD 40枚組の20枚目

<Date & Place> … History,Ellingtonia … 1938年2月2日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … デューク・エリントン・アンド・ヒズ・フェイマス・オーケストラ(Duke Ellington & his famous Orchestra)

この日は3曲ほど録音が行われたが、そのうち1曲が正規盤"The Duke"(Col 517687-2)に収録されており、そのパーソネル記載が最初に掲げた<Personnel 基本形>である。
EllingtoniaTpセクションは、アーサー・ホエッツェル、クーティー、フレディー・ジェンキンスの3人。他は同じ。
Historyウォーレス・ジョーンズ、クーティー、レックス・スチュアートの3人。他は同じ。

<Contents> … ARC-Brunswick&"The Duke"(Col 517687-2)

table> CD20-18.ライディング・オン・ア・ブルー・ノートRiding on a blue note CD20-19.ロスト・イン・メディテイションLost in meditation CD20-20.&CD1-14.ザ・ギャル・フロム・ジョーズThe gal from Joe's
CD20-18.ライディング・オン・ア・ブルー・ノート
軽快なナンバーであるが、タイトル「ブルー・ノートでノッて」という割にブルー・ノートを強調した曲ではない。そういう意味ではないのであろうか?
CD20-19.ロスト・イン・メディテイション
スロウなメランコリックなナンバー。Tbソロ(ティゾルか?)⇒ホッジス(As)⇒Tpソロと続きアンサンブルで締め括る。
CD20-20.&CD1-14.ザ・ギャル・フロム・ジョーズ
正規盤"The Duke"(Col 517687-2)にも収録されている。どことなくユーモラスなナンバーで、ホッジス節がたっぷり聴ける。

[Scrounch] [Scrounch]

<Date & Place> … History&Columbia … 1938年2月25日、Ellingtonia … 1938年2月24日 ニューヨークにて録音

Ellingtoniaにはこの日4曲ほど録音が行われたが、そのうち1曲が正規盤"The Duke"(Col 517687-2)に収録、Historyには2曲収録されている。但し記載内容が少々異なる。
Ellingtonia"If you were in my place"、"Skrontch"、"I've got to be a rug cutter"、"Blues in Bflat"の4曲。
History"If you were in my place"、"Scrounch"の2曲。
正規盤"The Duke"(Col 517687-2)"Braggin'in brass"1曲。
まず疑問なのは"Skrontch"と"Scrounch"という2種類の曲名である。Youtubeで聴くと同じ曲である。なぜスペルが2種類存在するのだろうか?英語の知識がない僕はこういうのが本当に困るのイである。
続いて"Braggin'in brass"。正規盤2月25日録音としているが、Ellingtonia、History共に3月3日録音としている。どうしようか迷うところだが、ここは初志貫徹で、"If you were in my place"、"Skrontch"、"Braggin'in brass"の3曲を2月25日録音としよう。
またこの日の録音にはこの年初めて歌手のアイヴィー・アンダーソンが加わっている。写真左はコロンビア時代エリントン楽団に吹き込んだアンダーソンが入ったナンバーを集めてレコード。正規盤だが、表記が分かりにくくパーソネルが分からない。

[Duke presents Ivie Anderson]レコード・ジャケット

<Personnel> … デューク・エリントン・アンド・ヒズ・フェイマス・オーケストラ(Duke Ellington & his famous Orchestra)

正規盤"The Duke"Tpセクション … ウォーレス・ジョーンズ、クーティー、レックス・スチュアート、フレディー・ジェンキンスの4人。他セクションは基本形と同じ。アーサー・ホエッツェルの名が消える。
EllingtoniaTpセクション … ウォーレス・ジョーンズ、クーティー、フレディー・ジェンキンスの3人。他セクションは正規盤基本形と同じ。
HistoryTpセクション … … ウォーレス・ジョーンズ、クーティー、レックス・スチュアートの3人。他セクションは正規盤基本形と同じ。
ヴォーカルにアイヴィー・アンダーソンが加わる。

<Contents> … ARC-Brunswick&"The Duke"(Col 517687-2)&"Duke Ellington presents Ivie Anderson"(Columbia KG 32064)

CD21-1.&record2 A-3.イフ・ユー・ワー・イン・マイ・プレイスIf you were in my place(what would you do)
CD21-2.スクラウンチScrounch
CD21-4.&CD1-15.ザ・ブラッギン・イン・ブラスBraggin' in brass
CD21-1.&record2 A-3.イフ・ユー・ワー・イン・マイ・プレイス
ゆったりしたナンバーでホッジス⇒ブラウン(ミュートTb)の後アイヴィー・アンダーソンのヴォーカルが入る。なんか久しぶりに聴いた感じであるが、それもそのはずこの年初のお目見えである。
CD21-2.スクラウンチ
これもアイヴィーのヴォーカル入り。曲名の不可解さは冒頭に書いた。強調するアクセントが強力である。
CD21-4.ブラッギン・イン・ブラス
Tpをフューチャーしたナンバー。このTpはクーティー⇒スチュアートだという。そしてブラウン(Tb)を挟んで再びクーティーとなる。

柴田浩一氏の著『デューク・エリントン』の記述をネタにする。
柴田氏は、1935年の項でウエルマン・ブロウドの退団以後ダブル・ベース体制(ビリー・テイラー+ヘイズ・アルヴィス)を取ったとして、その狙いなどを色々推測しておられる。しかし1938年3月の録音以後ヘイズ・アルヴィスは録音に参加しておらず、ダブル・ベース体制を破棄している。これは一体どういう理由によるものなのであろうか?柴田氏もこのことに少しくらい触れてもいいのではないかと思う。
アルヴィス自身がバンドを辞めたのか、デュークがダブル・ベースに殊更効果を感じなかったのか、ともかく何となく止めましたということではないと思うのだがどうなのだろう?

History盤CD 40枚組の11セット目

<Date & Place> … History、Ellingtonia … 1938年3月3日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … デューク・エリントン・アンド・ヒズ・フェイマス・オーケストラ(Duke Ellington & his famous Orchestra)

正規盤"The Duke"Tpセクション … アーサー・ホエッツェル、クーティー、レックス・スチュアート、フレディー・ジェンキンスの4人。他セクションは基本形と同じ。アーサー・ホエッツェルが戻った形になっている。
EllingtoniaTpセクション … 全て正規盤基本形と同じ。
HistoryTpセクション … … 全て前回2月25日と同じメンバー。

<Contents> … ARC-Brunswick&"The Duke"(Col 517687-2)

CD21-3.&CD1-16.アイ・レット・ア・ソング・ゴー・アウト・オブ・マイ・ハートI let a song go out of my heart
CD21-5.カーニヴァル・イン・キャロラインCarneval in Caroline
CD21-3.アイ・レット・ア・ソング・ゴー・アウト・オブ・マイ・ハート
いわずと知れた名曲で当時もヒットしたという。カーネイの吹奏にホッジスが絡むのも良いが、僕はホッジスがあの独特の吹き方でストレートに吹くのが好きだ。ベニー・グッドマンが同年4月に吹込み、こちらもヒットした。
CD21-5.カーニヴァル・イン・キャロライン
このセッション唯一アンダーソンのヴォーカルが入る。カーニヴァルの雰囲気を出し賑やかなナンバーだ。

[Johnny Hodges/Hodge Podge]レコード・ジャケット

<Date & Place> … History、Ellingtonia … 1938年3月28日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … ジョニー・ホッジス・アンド・ヒズ・オーケストラ(Johnny Hodges and his orchestra)

1月19日からの移動
Trombone … ローレンス・ブラウン ⇒ In
Clarinet & Tenor sax … バーニー・ビガード ⇒ Out
Alto sax … オットー・ハードウィック ⇒ Out
正規盤レコード、HistoryとEllingtoniaが珍しく完全に一致する。

<Contents> … ARC-Brunswick&"Hodge Podge"(Epic JEE 22001)

CD21-6.&record A-1.ジープズ・ブルースJeep’s blues
CD21-7.イフ・ユー・ワー・イン・マイ・プレイスIf you were in my place(what would you do)
CD21-8.アイ・レット・ア・ソング・ゴー・アウト・オブ・マイ・ハートI let a song go out of my heart
CD21-9.&record A-2.ランデヴー・ウィズ・リズムRendevous with rhythm

フルート奏者ジェレミー・スタイグの父親ウィリアム・スタイグ氏のイラストが好きなので、右のCDも保有している。収録はレコードと全く同じである。 「ジョニー・ホッジス/ホッジ・ポッジ」CDジャケット

CD21-6.ジープズ・ブルース
ジープのブルースと題された曲は、サックスの特異なハーモニーが異色なナンバーだ。なぜこれが「ジープ」か分からないが。
CD21-7.イフ・ユー・ワー・イン・マイ・プレイス
この曲は2月25日にアイヴィー・アンダーソンのヴォーカル入りでデュークの楽団で録音している。ホッジスのバンドではこの曲でもヴォーカルにメリー・マクヒューが入る。彼女はホッジスの指名だったのかもしれない。ホッジスのソロがたっぷり聴ける。
CD21-8.アイ・レット・ア・ソング・ゴー・アウト・オブ・マイ・ハート
3月3日の再演である。今回はマクヒューの歌入りヴァージョンである。歌入りもいいなぁとしみじみ感じる。
CD21-9.ランデヴー・ウィズ・リズム
ホッジス名義の録音は、ホッジスのソロがたっぷり聴けるところがいい。

[Cootie Williams/The Rug Cutter]レコード・ジャケット

<Date & Place> … History、Ellingtonia … 1938年4月4日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … クーティー・ウィリアムス・アンド・ヒズ・ラグ・カッターズ(Cootie Williams and his rug cutters)

1月19日からの移動
Vocal … ジェリー・クルーガー(Jerry Krugaer) ⇒ In

<Contents> … ARC-Brunswick&"Cootie and rug cutters"(TAX m-8011)

CD21-10.&recordA-5.ア・レッスン・イン・CA lesson in C
CD21-11.スイングタイム・イン・ホノルルSwingtime in Honolulu
CD21-12.カーニヴァル・イン・キャロラインCarneval in Caroline
CD21-13.&recordA-6.オール・マン・リヴァーO'l man river
CD21-10.ア・レッスン・イン・C
レコード"Cootie and rug cutters"(TAX m-8011)にも収録されている。出だしの自由自在に扱うミュート・ソロがクーティーの真骨頂か?ここではジェリー・クルーガーのヴォーカルが入る。
CD21-11.スイングタイム・イン・ホノルル
この曲もクーティーのミュートの妙技を味わえる。クルーガーは1937年のクーティーの録音にも参加していた。声質を聞く限り黒人女性だと思う。
CD21-12.カーニヴァル・イン・キャロライン
4月4日の再演であるが、ヴォーカルが入ったからというわけではなく、感じが違う。アレンジを相当変えていると思う。
CD21-13.オール・マン・リヴァー
久しぶりのオリジナル以外のスタンダード・ナンバー。これもクルーガーのヴォーカル入り。

History盤CD 40枚組の21枚目

<Date & Place> … History、Ellingtonia … 1938年4月11日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … デューク・エリントン・アンド・ヒズ・フェイマス・オーケストラ(Duke Ellington & his famous Orchestra)

正規盤"Duke Ellington presents Ivie Anderson"(Columbia KG 32064)にも収録されているが、このレコードはデータがよく分からないのである。
EllingtoniaTpセクション … ウォーレス・ジョーンズ、クーティー、レックス・スチュアートの3人。
HistoryTpセクション … … ウォーレス・ジョーンズ、クーティー、ハロルド・ベイカー、レックス・スチュアート(Cn)の4人。
Vocal … アイヴィー・アンダーソン ⇒ In
Tpセクション以外では、History、Ellingtoniaとも同じで、全て前回3月24日と同じメンバー。

<Contents> … ARC-Brunswick&"Duke Ellington presents Ivie Anderson"(Columbia KG 32064)

CD21-14.&record2 A-4.スイングタイム・イン・ホノルルSwingtime in Honolulu
CD21-15.アイム・スラッピン・セヴンス・アヴェニューI'm slappin’seventh avenue(with the sole of my shoe)
CD21-16.ダイナズ・イン・ア・ジャムDinah's in a jam
CD21-14.&record2 A-4.スイングタイム・イン・ホノルル
4月4日クーティー名義で録音したばかりだが、改めてオーケストラでの録音で、こちらはアイヴィーのヴォーカル入り。曲全体としてはハワイっぽくないのだが、注意して聴くと「アロハ・オエ」のメロディーなどが出てくるのが面白いといえば面白い。
CD21-15.アイム・スラッピン・セヴンス・アヴェニュー
短いホッジスのソロがあるくらいでほぼアンサンブルの曲。それはそれで珍しいと思う。
CD21-16.ダイナズ・イン・ア・ジャム
ミュートTp、Tbのソロの後のビガードのClが目立つが全体としては取り留めもない曲だなぁと思う。ビガードはジミー・ヌーン風のトレモロ・プレイを聴かせる。

HistoryCDボックス『ザ・デューク』

<Date & Place> … History、Ellingtonia … 1938年6月7日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … デューク・エリントン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Duke Ellington & his Orchestra)

正規盤"Duke Ellington presents Ivie Anderson"(Columbia KG 32064)にも収録されているが、このレコードはデータがよく分からないのである。
EllingtoniaTpセクション … ウォーレス・ジョーンズ、クーティー、レックス・スチュアートの3人。
HistoryTpセクション … … ハロルド・ベイカーが抜け、Ellingtoniaと同じ3人。
Vocal … アイヴィー・アンダーソン ⇒ In
Tpセクション以外では、History、Ellingtoniaとも同じで、バンド名は若干異なるが前回4月11日と同じ。

<Contents> … ARC-Brunswick&"Duke Ellington presents Ivie Anderson"(Columbia KG 32064)

CD21-17.&record2 A-5.ユー・ゲイヴ・ミー・ザ・ゲイトYou gave me the gate
CD21-18.&record2 A-6.リオ・グランデのバラRose of the Rio Grande
CD21-19.ピラミッドPyramid
CD21-20.&record2 A-7.ホエン・マイ・シュガー・ウォークス・ダウン・ザ・ストリートWhen my sugar walks down the street(all the little birdies go tweet-tweet-tweet)

前回録音から約2か月ほど空いている。デュークは何をしていたのかというと、多分柴田氏が言うように楽旅とラジオ放送出演に明け暮れていた。

CD21-17.ユー・ゲイヴ・ミー・ザ・ゲイト
イントロのアンサンブルの後珍しくアイヴィーの語りで始まり、ヴォーカルとなる。その後はオープンのTpソロを挟んでアイヴィーのヴォーカルからアンサンブルに移って終わる。
CD21-18.リオ・グランデのバラ
BGなども録音しているポップス・ナンバー。アイヴィーのヴォーカル入り。ソロはロウレンス・ブラウン(Tb)がフューチャーされる。
CD21-19.ピラミッド
エキゾチックなそしてミステリアスなイントロなナンバーで、カーネィのBsソロは入るが、アンサンブル中心で全体にストーリーを感じさせるような展開である。
CD21-20.ホエン・マイ・シュガー・ウォークス・ダウン・ザ・ストリート
ホッジスのAsソロの後アイヴィーのヴォーカルとなる。ヴォーカルの後はスチュアート(Cn)、カーネィ(Bs)のソロが入りアンサンブルに戻る。普通のポップス・ナンバーという感じ。

HistoryCDボックス CD22枚目

<Date & Place> … History、Ellingtonia … 1938年6月20日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … デューク・エリントン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Duke Ellington & his Orchestra)

正規盤は保有していない。
Ellingtonia、HistoryともTpセクションはウォーレス・ジョーンズ、クーティー、レックス・スチュアートの3人。その他のセクションも前回6月7日つまり4月11日と同じ。

<Contents> … ARC-Brunswick

CD22-1.ウォーターメロン・マンWatermelon man
CD22-2.ア・ジプシー・ウィズアウト・ア・ソングA gypsy without a song
CD22-3.ザ・スティーヴドアーズ・セレナーデThe stevedore’s serenade
CD22-4.ラ・ディー・ドゥーディー・ドゥLa dee doody doo
CD22-1.ウォーターメロン・マン
あのハービー・ハンコックの大ヒット作ではない。こちらはエリントンの作。ハービーのあの曲の前に同じタイトルの曲があったことに驚いている。こちらの曲はともかく明るい曲である。アイヴィーの歌入り。
CD22-2.ア・ジプシー・ウィズアウト・ア・ソング
「歌を失ったジプシー」というタイトルだが、どのような意味を込めているのだろうか?暗くメランコリックな曲である。
CD22-3.ザ・スティーヴドアーズ・セレナーデ
「スティーヴドアー(stevedore)」は「港湾荷役労働者」という意味らしい。そういえばチュー・ベリーは一時自身のバンド名にこの言葉を使っていた。こちらも暗くメランコリックな曲だ。
CD22-4.ラ・ディー・ドゥーディー・ドゥ
一転して明るい曲調である。アイヴィーの歌入り。アイヴィーの歌は割と低音で、意志の強さを感じさせる歌いっぷりである。

「ザ・デュークス・メン」CD

<Date & Place> … History、Ellingtonia … 1938年6月22日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … ジョニー・ホッジス・アンド・ヒズ・オーケストラ(Johnny Hodges and his orchestra)

前回3月28日と同じ。

<Contents> … ARC-Brunswick&「ザ・デュークス・メン」(Epic EICP 602)&"Hodge Podge"(Epic JEE 22001)

CD22-5.ユー・ウォークド・アウト・オブ・ザ・ピクチュア―You walked out of the picture
CD22-6.&CD-9ピラミッドPyramid
CD22-7.&record A-3.エンプティ・ボールルーム・ブルースEmpty ballroom blues
CD22-8.ロスト・イン・メディテイションLost in meditation
[Johnny Hodges/Hodge Podge]レコードA面
CD22-5.「ユー・ウォークド・アウト・オブ・ザ・ピクチュア―
ホッジスの名義の録音なので、ヴォーカルにはマクヒューが加わる。アイヴィーに比べると柔らかい感じがする。ホッジスのアルトは本当によく歌うのでファンが多いのは納得です。
CD22-6.ピラミッド
「ザ・デュークス・メン」(Epic EICP 602)にも収録されている。エリントンのオーケストラでの演奏の再演で、さすがにこちらはホッジスがほとんどのソロを取っている。ホッジス節炸裂である。オーケストラ版の方が暗い感じがする。
CD22-7.エンプティ・ボールルーム・ブルース
ボールルームが空だったらいろいろ困るだろうに…。しかしそんなことは吹っ飛ばして明るく行こう!といった感じかな?前曲と共にインスト曲。
CD22-8.ロスト・イン・メディテイション
再演曲。マクヒューのヴォーカル入り。メランコリックな曲だがヴォーカルが入ることで少し救われる感じがする。

「ザ・デュークス・メン」CDジャケット

<Date & Place> … History、Ellingtonia … 1938年8月1日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … ジョニー・ホッジス・アンド・ヒズ・オーケストラ(Johnny Hodges and his orchestra)

1938年6月20日と同じ。但し
Vocal … メリー・マクヒュー ⇒ レオン・ラ・フェル(Leon La Fell)
Historyでは6月20日と同じとするが、EllingtoniaはClとAsでオットー・ハードウィックが追加加入したとする。

<Contents> … ARC-Brunswick&「ザ・デュークス・メン」(Epic EICP 602)

CD22-9.ア・ブルース・セレナーデA blues serenade
CD22-10.ラヴ・イン・スイングタイムLove in swingtime
CD22-11.&CD-10.スインギン・イン・ザ・デルSwingin' in the dell
CD22-12.&CD-11ジッターバッグズ・ララバイJitterbug's lullby
CD22-9.ア・ブルース・セレナーデ
一転して男性ヴォーカル、レオン・ラ・フェルが加わる。最初と最後にソロを取るホッジスの音色がいい。
CD22-10.ラヴ・イン・スイングタイム
ホッジスがアンサンブルをリードしてヴォーカルに移り、続いてアンサンブルとなって終わる。
スインギン・イン・ザ・デル
「ザ・デュークス・メン」(Epic EICP 602)にも収録されている。コメントが難しい。特にどうこう言う曲ではない。
ジッターバッグズ・ララバイ
「ザ・デュークス・メン」(Epic EICP 602)にも収録されている。ゆったりとしたナンバー、前曲同様特にどうという内容はないが、ホッジスの独特の演奏が聴けるだけで納得してしまう。

[Cootie Williams/The Rug Cutter]レコード・ジャケット裏

<Date & Place> … History、Ellingtonia … 1938年8月2日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … クーティー・ウィリアムス・アンド・ヒズ・ラグ・カッターズ(Cootie Williams and his rug cutters)

前回4月4日からの移動
Trombone … ジョー・”トリッキー・サム”・ナントン ⇒ Out
Clarinet & Alto sax … オットー・ハードウィック ⇒ In
Vocal … ジェリー・クルーガー ⇒ スキャット・パウエル(Scat Powell)

<Contents> … ARC-Brunswick&「ザ・デュークス・メン」(Epic EICP 602)&"Cootie and rug cutters"(TAX m-8011)

CD22-13.&recordB-1.チェイシン・チッピーズChasin’ chippies
CD22-14.&recordA-7.ブルー・イズ・ジ・イヴニングBlue is the evening
CD22-15.シャーピーSharpie
CD22-16.&CD-16.スイング・パン・アレイSwing pan alley

8月1日のジョニー・ホッジス名義の録音の翌日は、クーティー・ウィリアムス名義の録音が行われた。

CD22-13.チェイシン・チッピーズ
ミュートを自在に扱うクーティーのTpのソロで始まる。続くのはビガードのCl、そしてカーネイのBsと続き、もう一度今度はクーティーがオープンで吹く。まさに黄金のリレー。ソロ中心のナンバー。
CD22-14.ブルー・イズ・ジ・イヴニング
ゆったりとしたメロウなナンバー。クーティーは冒頭ミュートで吹くが、ここでは前曲と違った味わいを出している。スキャット・パウエルという人のヴォーカルが入る。”スキャット”と名乗るからには、やはりスキャットが得意なのだろうか?ともかくここではスキャットはなく、通常に歌詞を歌っている。
CD22-15.シャーピー
ここでもクーティーのミュートの妙技の後ヴォーカルが入る。その後のデュークのピアノが一つのパターンを弾きそれに応えるようなホッジスのプレイが良い。
スイング・パン・アレイ
「ザ・デュークス・メン」(Epic EICP 602)にも収録されている。これもクーティーのミュートTpで始まる。そしてホッジス、再びクーティーで締める。この4曲はクーティーのミュートの妙技を味わうには、格好の録音であろう。

HistoryCDボックス『ザ・デューク』

<Date & Place> … History、Ellingtonia … 1938年8月4日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … デューク・エリントン・アンド・ヒズ・フェイマス・オーケストラ(Duke Ellington & his famous Orchestra)

変更点
Vocal … スキャット・パウエル ⇒ In
以外Ellingtonia、Historyとも前回6月7日つまり4月11日と同じ。

<Contents> … ARC-Brunswick

CD22-17.ア・ブルー・セレナーデA blue serenade
CD22-18.ラヴ・イン・スイングタイムLove in swingtime
CD22-19.プリーズ・フォーギヴ・ミーPlease forgive me
CD22-17.ア・ブルー・セレナーデ
ゆったりとしたメロウなナンバー。アンサンブルが素晴らしい。
CD22-18.ラヴ・イン・スイングタイム
スキャット・パウエルのヴォーカル入り。スインギーなナンバー。
CD22-19.プリーズ・フォーギヴ・ミー
これもスロウでメロウなナンバー。複雑なアンサンブルを持った曲である。

[Columbia Years]CD3枚組1枚目

<Date & Place> … History、Ellingtonia … 1938年8月9日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … デューク・エリントン・アンド・ヒズ・フェイマス・オーケストラ(Duke Ellington & his famous Orchestra)

変更点
Vocal … スキャット・パウエル ⇒ Out
以外正規盤"The Duke"、Ellingtonia、Historyとも前回8月4日と同じ。ということは6月7日つまり4月11日と同じ。

<Contents> … ARC-Brunswick&"The Duke"(Col 517687-2)

CD22-20.ランベス・ウォークLambeth walk
CD23-1.&CD1-18.プレリュード・トゥ・ア・キスPrelude to a kiss
CD23-2.ヒップ・チックHip chic
CD23-3.ビュッフェ・フラットBuffet flat
CD22-20.ランベス・ウォーク
スインギーなナンバーで、アンサンブルの後ミュートTpがソロを取る。続いてTbはオープンでソロ、そしてClのリードするアンサンブルで締め括っている。
CD23-1.&CD1-18.プレリュード・トゥ・ア・キス
メロウ・ナンバーとしてエリントンの代表作の一つ。何といってもホッジスのAsが官能的なプレイが凄みを持っている。
CD23-2.ヒップ・チック
一転してスインギーなナンバー。アンサンブル勝負っといったナンバー。素晴らしい。
CD23-3.ビュッフェ・フラット
こちらもスインギーなナンバーで、カーネイのBs⇒ミュートTp⇒Bsとアンサンブルを挟んで短いソロが入るが、聴き処はやはりアンサンブルであろう。

HistoryCDボックス 12セット目

<Date & Place> … History、Ellingtonia … 1938年8月24日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … ジョニー・ホッジス・アンド・ヒズ・オーケストラ(Johnny Hodges and his orchestra)

前回8月1日と同じ。

<Contents> … ARC-Brunswick&"Hodge Podge"(Epic JEE 22001)

CD23-4.プレリュード・トゥ・ア・キスPrelude to a kiss
CD23-5.ゼアズ・サムシング・アバウト・アン・オールド・ラヴThere’s something about an old love
CD23-6.ザ・ジープ・イズ・ジャンピンThe jeepis jumpin'
CD23-7.&record A-4.クラム・エルボウ・ブルースKrum elbow blues
CD23-4.プレリュード・トゥ・ア・キス
前回8月9日のデューク名義のレコーディングはインストであったが、ジョニー・ホッジス名義のこちらではマクヒューのヴォーカルが聴かれる。歌詞はアーヴィング・ゴードンという人の作という。
CD23-5.ゼアズ・サムシング・アバウト・アン・オールド・ラヴ
こちらもメディアム・スロウのメロウなナンバー。ここもマクヒューのヴォーカル入り。ホッジスのプレイが長尺で聴けるのでグッド!
CD23-6.ザ・ジープ・イズ・ジャンピン
覚えやすいメロディーを持った曲。インスト・ナンバーでホッジスのソロがフューチャーされる。ホッジスの代表曲の一つと思う。
CD23-7.クラム・エルボウ・ブルース
テーマはミュートのTpを使っておどろおどろしい雰囲気を出している。ソロはそれぞれテーマを挟んでホッジス⇒ミュートTp⇒Tbと展開される。

HistoryCDボックス CD23枚目

<Date & Place> … History、Ellingtonia … 1938年9月2日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … デューク・エリントン・アンド・ヒズ・フェイマス・オーケストラ(Duke Ellington & his famous Orchestra)

正規盤は保有していない。
Ellingtonia、Historyとも前回8月9日と同じ。ということは8月4日、6月7日つまり4月11日と同じ。

<Contents> … ARC-Brunswick

CD23-8.トゥイストーアンド・トゥワープスTwists-and twerps
CD23-9.マイティ・ライク・ザ・ブルースMighty like the blues
CD23-8.トゥイスツーアンド・トゥワープス
Ellingtoniaには、この日の録音は下記”Mighty like the blues”と”Boy meets horn (stew burp)”とある。”Twists-and twerps”と”Boy meets horn (stew burp)”は同じ曲なのだろうか?ネットで検索すると”Boy meets horn ”(Twists-and twerps)とあるので同じ曲なのだろう。しかしなぜこんなややこしいことをするのだろう?
Tpをフューチャーしたナンバー。プレイ・スタイルがクーティーではないような気がする。
CD23-9.マイティ・ライク・ザ・ブルース
ゆったりとしたテンポのメランコリックなナンバー。

[Columbia Years]CD3枚組

<Date & Place> … History、Ellingtonia … 1938年12月19日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … デューク・エリントン・アンド・ヒズ・フェイマス・オーケストラ(Duke Ellington & his famous Orchestra)

約3か月ほど空いてのレコーディングである。
正規盤"The Duke"(Col 517687-2)、Ellingtonia、Historyとも前回9月2日と同じ。ということは8月9日、8月4日、6月7日つまり4月11日と同じ。

<Contents> … ARC-Brunswick&"The Duke"(Col 517687-2)

CD23-10.ジャズ・ポプリJazz potpourri
CD23-11.T.T.オン・トーストT.T. on toast
CD23-12.&CD1-17.バトル・オブ・スイングBattle of swing
CD23-10.ジャズ・ポプリ
ソロはミュートTp⇒Cl⇒再びミュートTpのスインギーなインスト・ナンバー。
CD23-11.T.T.オン・トースト
短いPのイントロに続いてホッジスの独特のAsで始まる。他はTp(オープン)、Clの短いソロが入る。
CD23-12.&CD1-17.バトル・オブ・スイング
タイトルの「バトル」は「テナー・バトル」のように楽器同士が競い合うということだろう。ほとんどアンサンブルのナンバーであるが、Cl、Tp、Tbが短いソロを取り合っている。

[Johnny Hodges/Hodge Podge]CD

<Date & Place> … History…1938年12月19日、Ellingtonia …1938年12月20日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … ジョニー・ホッジス・アンド・ヒズ・オーケストラ(Johnny Hodges and his orchestra)

前回8月24日と同じ。
ホッジス名義の録音であるが、今回はヴォーカルが入らない。
「オーケストラ」というよりエリントン楽団の精鋭を集めたセプテットである。

<Contents> … ARC-Brunswick&"Hodge Podge"(Epic JEE 22001)

CD23-13.&record A-5.アイム・イン・アナザー・ワールドI'm in another world
CD23-14.&record A-6.ホッジ・ポッジHodge podge
CD23-15.&record A-7.ダンシング・オン・ザ・スターズDancing on the stars
CD23-16.&record A-8.ワンダラストWanderlust
CD23-13.アイム・イン・アナザー・ワールド
Tb、Tpの短いソロはあるが、ホッジスのAsをフューチャーしたナンバー。
CD23-14.ホッジ・ポッジ
ホッジスをタイトルに使ったナンバー。何となくユーモラスな曲ではある。
CD23-15.ダンシング・オン・ザ・スターズ
ホッジスがリードするテーマで始まる。シンプルなエリントンのソロを挟み短いTbソロが入り再びホッジスのリードするテーマに戻る。
CD23-16.ワンダラスト
ミステリアスなムードを持ったイントロで始まる。カーネイのBsソロもあるが、ホッジスを前面にフューチャーしたナンバー。

HistoryCDボックス 12セット目

<Date & Place> … History、Ellingtonia … 1938年12月21日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … クーティー・ウィリアムス・アンド・ヒズ・ラグ・カッターズ(Cootie Williams and his rug cutters)

8月2日からの移動
Vocal … スキャット・パウエル ⇒ Out

<Contents> … ARC-Brunswick

CD23-17.デルタ・ムードDelta mood
CD23-18.ザ・ボーイズ・フロム・ハーレムThe boys from harlem
CD23-19.モバイル・ブルースMobile blues
CD23-20.ギャル‐アヴァンティンGal-avantin’
CD23-17.デルタ・ムード
ミステリアスなムードを持った曲で、ここではクーティーのミュートTpが全面にフューチャーされる。
CD23-18.ザ・ボーイズ・フロム・ハーレム
明るい感じの曲。クーティーはオープンで吹いている。
CD23-19.モバイル・ブルース
タイトル通りのブルース・ナンバー。クーティーのミュートが冴える。2コーラスの後デュークが珍しく1コーラスのソロを取り、最後にクーティーが1コーラス、オープンで吹いて終わる。
CD23-20.ギャル‐アヴァンティン
こちらはクーティーのオーペンでのソロ、続いてビガード(Cl)、再びクーティーからアンサンブルに移る。

HistoryCDボックス CD24枚目

<Date & Place> … History、Ellingtonia … 1938年12月22日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … デューク・エリントン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Duke Ellington & his Orchestra)


正規盤"The Duke"(Col 517687-2)、Ellingtonia、Historyとも前回12月19日と同じ。ということは9月2日、8月9日、8月4日、6月7日つまり4月11日と同じ。
但し正規盤"The Duke"では「老王ドゥージ」の録音日が1938年2月22日となっている。これは記載されているマトリックスNo.から見ても誤りで、「12月22日」の「1」が抜けたためと思われっる。

<Contents> … ARC-Brunswick&"The Duke"(Col 517687-2)

D24-1.ブルー・ライトBlue light
D24-2.&CD1-20.老王ドゥージOld king Dooji
D24-3.ボーイ・ミーツ・ホーンBoy meets horn
D24-4.&CD1-19.スラップ・ハッピー Slap happy
D24-1.ブルー・ライト
Ellingtoniaによれば、これだけピックアップ・メンバーによる録音。メンバーはウォーレス・ジョーンズ(Tp)、ローレンス・ブラウン(Tb)、バーニー・ビガード(Cl)、ハリー・カーネイ(Bs)、エリントン(P)、フレッド・ガイ(Gt)、ビリー・テイラー(B)、ソニー・グリア(Ds)という8重奏団。スロウ・テンポのメランコリックなナンバー。前セッションの「モバイル・ブルース」同様エリントンのピアノは、ストライド奏法から脱却を感じさせる。
CD24-2.老王ドゥージ
タイトルの由来は「アーサー王伝説」や「デカメロン」などのようだが、不勉強のため分からない。何となくドラマチックなナンバーではある。
CD24-3.ボーイ・ミーツ・ホーン
タイトルは少年とトランペットの出会いという意味であろう。誰だか分からないがTpをフューチャーしている。何となくクーティーではないような気がする。
CD24-4.スラップ・ハッピー
どことなく明るい感じがする曲だ。Ts、Tp、Bs、ミュートTpなど短いソロが配される。

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