ファッツ・ウォーラー 1941年
Fats Waller 1941
ファッツ・ウォーラーの1941年の録音を聴いていこう。ボックスの解説によれば、この年ウォーラーは36曲の吹込みを行っている。前年が34曲だったので2曲ほど多い。彼の人気のほどが分かる。
何度も書いて申し訳ないが、レコード・ボックスにはパーソネルや録音データは一切掲載されていない。1940年の収録されているナンバーも、全て「ファッツ・ウォーラー・アンド・ヒズ・リズム」によるものだが、この収録されているナンバーも、全て「ファッツ・ウォーラー・アンド・ヒズ・リズム」によるものだが、パーソネルについてはWebその他で調べ得る限りを記載した。
<Date&Place> … 1941年1月2日録音
<Personnel> … ファッツ・ウォーラー・アンド・ヒズ・リズム(Fats Waller and his rhythm)
<Contents> … 「RCAジャズ栄光の遺産シリーズ第5巻/ファッツ・ウォーラー」(RCA RA-23〜27)
| Record5 A-2. | リヴァー・リップ・ジョーンズ | Liver lip Jones |
| Record5 A-3. | バッキン・ザ・ダイス | Buckin’the dice |
「リヴァー・リップ・ジョーンズ」
ウォーラーとしては大変珍しいブギー・ウギー、ブルース・ナンバーである。解説氏は、こうした選曲は、当時のブギー・ウギーの大流行と無縁ではないだろうとしている。こういうブルース・シンギングも迫力があって好きだ。
「バッキン・ザ・ダイス」
軽快ないかにもスイング時代と言った曲。ウォーラーの語りのヴォーカルも英語が解れば楽しいだろうなぁと思う。Ts、Tp、Cl、Gtとそれぞれいい感じでソロを回している。
<Date&Place> … 1941年3月20日
<Personnel> … ファッツ・ウォーラー・アンド・ヒズ・リズム(Fats Waller and his rhythm)
前回1月2日と同じ。
<Contents> … 「RCAジャズ栄光の遺産シリーズ第5巻/ファッツ・ウォーラー」(RCA RA-23〜27)
| Record5 A-4. | ドゥ・ユー・ハヴ・トゥ・ゴー | Do you have to go ? |
| Record5 A-5. | オール・ザット・ミート・アンド・ノー・ポテトズ | All that meat and no potatoes |
「ドゥ・ユー・ハヴ・トゥ・ゴー」
スロウ・テンポのリラックスしたナンバーで、アンニュイなセドリックのテナーとウォラーのピアノが良い味を出している。
「オール・ザット・ミート・アンド・ノー・ポテトズ」
「肉ばかりでポテトもない」という、太った体形を歌ったコミカル・ソング。
<Date&Place> … 1941年5月13日
<Personnel> … ファッツ・ウォーラー・アンド・ヒズ・リズム(Fats Waller and his rhythm)
前回3月20日と同じ。
<Contents> … 「RCAジャズ栄光の遺産シリーズ第5巻/ファッツ・ウォーラー」(RCA RA-23〜27)&「ファッツ・ウォーラーのすべて」(RCA RA-5318)
| Record5 A-6. | キャロライナ・シャウト | Carolina shout |
| Record5 A-7. | トゥエンティ・フォー・ロバーズ | Twenty four robber's |
| Record5 A-8. | ヘッドラインズ・イン・ザ・ニュース | Headlines in the news |
| B-8. | ハニーサックル・ローズ | Honeysuckle rose |
「キャロライナ・シャウト」
ウォーラーの師ジェイムズ・P・ジョンソン作の大ヒット・ナンバー。1920年代ウォーラーはこの曲を弾いてコンテストで優勝し、ジョンソンの知己を得たのであった。解説氏によれば、この曲はこのような事情から、ウォーラーにとっては非常に大切な曲。この時点でのウォーラーが到達しえた最高の技量と感覚を持って、ピアノ・ソロで挑んでいるところにこの演奏の価値があるという。
「トェンティ・フォー・ロバーズ」
こちらはバンド演奏であり、ヴォーカル・ナンバーである。バンドメンバーとの掛け合いが楽しい。ミュートTp、Gt、Clのソロもなかなか良い。エンディングではこの時代らしくリフで盛り上げている。
「ヘッドラインズ・イン・ザ・ニュース」
「新聞の見出し」という変わったタイトルの曲。ソロはまずセドリック(Ts)、ケイシー(Gt)、ハミルトン(Tp)。いずれも水準以上である。
「ハニーサックル・ローズ」
こちらもピアノ・ソロでこの曲だけ「ファッツ・ウォーラーのすべて」(RCA RA-5318)に入っている。タイトルに"A la Bach-Beethoven-Brahms-Waller"とあるが、これは「バッハ風、ベートーヴェン風そしてウォーラー風」ということであろう。クラシックの素養のない僕にはわかりにくいが何となくこのバロック風なところがバッハ風で、ここはベートーヴェン風なのかなと思うところはある。いずれにせよウォーラーのピアノの腕前を見せつける1作であることは間違いないであろう。
<Date&Place> … 1941年7月1日
<Personnel> … ファッツ・ウォーラー・アンド・ヒズ・リズム・アンド・ヒズ・オーケストラ(Fats Waller and his rhythm and his orchestra)
5月13日のメンバーに以下のメンバーが追加されオーケストラとなる。
Trumpet … ハーマン・オートリ―(Herman Autley)、ボビー・ウィリアムス(Bobby Williams) ⇒ In
Trombone … ジョージ・ウィルソン(George Wilson)、レイ・ホーガン(Ray Hogan) ⇒ In
Alto sax … ジミー・パウエル(Jimmy Powell)、デイヴ・マクレー(Dave McRae) ⇒ In
Tenor sax … ロバート・キャロル(Robert Carroll) ⇒ In
<Contents> … 「RCAジャズ栄光の遺産シリーズ第5巻/ファッツ・ウォーラー」(RCA RA-23〜27)
Record5B-1.「チャント・オブ・ザ・グルーヴ」(Chant of the groove)
珍しいオーケストラによる演奏。アンサンブルをバックにウォーラーのソロ、アンサンブルを挟んでハミルトン(Tp)、As、オートリ―(Tp)、セドリック(Ts)、アル・ケイシー(Gt)とソロが続く。
<Date&Place> … 1941年10月1日
<Personnel> … ファッツ・ウォーラー・アンド・ヒズ・リズム(Fats Waller and his rhythm)
前回5月13日と同じ。
<Contents> … 「RCAジャズ栄光の遺産シリーズ第5巻/ファッツ・ウォーラー」(RCA RA-23〜27)
| Record5B-2. | バック・ジャンピン | Buck jumpin’ |
| Record5B-3. | クラリネット・マーマレード | Clarinet marmalade |
「バック・ジャンピン」
解説氏によるとこれは、ウォーラー名義の録音ではないというが、右のようにウォーラー名義でレコードは出ている。Gtのアル・ケイシーの名義で、18歳でウォーラーの楽団に入って8年、26歳になったケイシー一世一代の名演である。スイング時代を代表するギターの名演である。確かに素晴らしい。
「クラリネット・マーマレード」
有名なディキシー・ナンバーで、ここでウォーラーは、久しぶりにオルガンを弾いている。Tpが良いソロを吹いている。
<Date&Place> … 1941年12月26日
<Personnel> … ファッツ・ウォーラー・アンド・ヒズ・リズム(Fats Waller and his rhythm)
2名のメンバー・チェンジがある。
Trumpet … バグス・ハミルトン ⇒ ハーマン・オートリ―(Herman Autley)
Drums … スリック・ジョーンズ ⇒ アート・トラッピアー(Art Trappier)
以外前回10月1日と同じ。
<Contents> … 「RCAジャズ栄光の遺産シリーズ第5巻/ファッツ・ウォーラー」(RCA RA-23〜27)
| Record5B-4. | ウィンター・ウエザー | Winter weather |
| Record5B-5. | ドント・ギヴ・ミー・ザット・ジャイヴ | Don’t give me that jive |
「ウィンター・ウエザー」
この年この月の初めに日本との太平洋戦争が始まっている。多分セドリックと思われるテナーが実にいい味を出している。
「ドント・ギヴ・ミー・ザット・ジャイヴ」
ミディアム・テンポの小粋なスイング・ナンバー。
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