ジミー・ヌーンズ・エイペックス・クラブ・オーケストラは、1928年は8月25日に行った後、12月6日にレコーディングを行うがその時点でピアノはアール・ハインズからアレックス・ヒルに代わっている。ハインズは電光石火の動きを見せ、12月はニュー・ヨークに赴きルイ・アームストロングや自身のソロをオーケーに吹込み、1929年シカゴに戻るがヌーンのエイペックス・クラブオーケストラには戻らず、自身のバンドを組織し「グランド・テラス」に出演する。「エイぺックス・クラブ」と「グランド・テラス」はライヴァル店なのではないかと思うが、どうだったのであろう。
| Band leader , Clarinet & Vocal | … | ジミー・ヌーン | Jimmie Noone |
| Alto sax & Vocal | … | ジョー・ポストン | Joe Poston |
| Piano | … | アレックス・ヒル | Alex Hill |
| Banjo | … | ジュニー・コブ | Junie Cobb |
| Tuba | … | ビル・ニュートン | Bill Newton |
| Drums | … | ジョニー・ウェルズ | Johnny Wells |
| CD1-25. | セント・ルイス・ブルース | St. Louis blues | 2月26日 |
| CD2-1. | シカゴ・リズム | Chicago rhythm | 2月26日 |
| CD2-2. | アイ・ガット・ア・ミズリー | I got a misery | 3月2日 |
| CD2-3. | ウェイク・アップ・チラン・ウェイク・アップ | Wake up , Chillun , wake up | 4月27日 |
| CD2-4. | ラヴ・ミー・オア・リーヴ・ミー | Love me or leave me | 4月27日 |
CD1-25.セント・ルイス・ブルース
W.C.ハンディ作の超有名曲。フロント・ラインにトランペットが無く、アルト・サックスとクラリネットが絡むという極めて珍しい展開である。2ビートのリズムが古臭いような、ノスタルジックなような…これは人によって受ける印象はかなり変わるだろう。ソロはポストン(As)⇒コブ(Bj)⇒ヒル(P)⇒ヌーン(Cl)と回している。
CD2-1.シカゴ・リズム
アップ・テンポのナンバー。ClとAsが絡む合奏の後ヌーン、ヒル、コブ、ヌーン、ヌーンとポストンの絡む合奏となってエンディングに向かう。
CD2-2.アイ・ガット・ア・ミズリー
前曲が速かったのでゆったりと聴こえるが、ミディアム・テンポでリズミックなナンバーでヌーンが主旋を歌い上げ、続いてポストン、ニュートンのチューバ・ソロ、ピアノ・ソロを挟んでポストンの主旋にヌーンが絡んでエンディングに向かう。
CD2-3.ウェイク・アップ・チラン・ウェイク・アップ
ClとAsの合奏の後、コーラスが入るが多分バンドのメンバーが歌っているのであろう。何気に楽し気な演奏である。
CD2-4.ラヴ・ミー・オア・リーヴ・ミー
現在でもよく演奏或いは歌われるスタンダード・ナンバー。ヌーンがリードする合奏の後前曲同様コーラスが入る。
Piano … アレックス・ヒル ⇒ ジンキ―・コーンZincy Cohn
以外CD1-25.〜CD2-4と同じ
CD2-5.エニシング・ユー・ウォント(Anything you want)
ピアノがジンキー・コーンに代わる。ガンサー・シュラー氏によればジンキー・コーンはアール・ハインズを崇拝しているピアニストだというので、このバンドには最適であろう。ClとAsの合奏の後、Bj、P、As、Clとソロが続き合奏に戻って終わる。
Cornet … ジョージ・ミッチェルGeorge Mitchell⇒In
Vocal … メイ・アリックスMay Alix⇒In
| CD2-6. | アム・アイ・ブルー? | Am I blue ? | 7月11日 |
| CD2-7. | マイ・ダディ・ロックス・ミー・ウィズ・ワン・ステディ・ロール | My Daddy rocks me with one steady roll | 7月11日 |
| CD2-8. | エイペックス・ロール | Apex roll | 7月11日 |
| CD2-9. | 浮気はやめた | Ain't misbehavin’ | 7月18日 |
| CD2-10. | ザット・リズム・マン | That rhythm man | 7月18日 |
| CD2-11. | オフ・タイム | Off time | 7月18日 |
この録音には度々このバンドでプレイしているコルネット奏者のジョージ・ミッチェルと女性シンガーのメイ・アリックスが加わっている。アリックスは1926年ルイ・アームストロングの傑作“Big butter egg man”で共演している。
CD2-6.アム・アイ・ブルー?
ゆったりとしたテンポで流麗にヌーンがテーマを吹き、アリックスのヴォーカルとなる。いかにもこの時代のポップス・チューンという感じである。
CD2-7.マイ・ダディ・ロックス・ミー・ウィズ・ワン・ステディ・ロール
この曲もヌーンがリードする合奏で始まり、アリックスのヴォーカルとなる。そして合奏をバックとしたヌーンのソロとなり、そのままエンディングに向かう。
CD2-8.エイペックス・ロール
この曲は「エイペックス・ブルース」の再演。ヴォーカル無しで、まずコーンのP、続いてヌーンがソロを取り、リフを使った合奏でエンディングに向かう。
CD2-9.浮気はやめた
スイング時代色々な人が取り上げたファッツ・ウォーラー作のスタンダード・ナンバー。メロディーはミッチェルのCorがリードする。続いてアリックスのヴォーカル、ヌーンのソロ、Tbのソロから合奏へ移っていく。この曲だけに参加しているTb奏者については「フェイエット・ウィリアムズ」かもしれないという。
CD2-10.ザット・リズム・マン
この曲もアリックスのヴォーカル・ナンバー。ヴォーカルの後はヌーンのリードする合奏で終わる。
CD2-11.オフ・タイム
少し早めのテンポで合奏の後先ずピアノがソロを取るが、録音状態が悪く聴きづらい。この曲もヌーンのリードする合奏で終わる。
Vocal … メイ・アリックス ⇒ Out
| CD2-12. | スポージン | S'posin’ | 9月24日 |
| CD2-13. | トゥルー・ブルー・ルー | True blue Lou | 9月24日 |
| CD2-14. | スルー | Through(how can you say we're tonight ?) | 9月26日 |
| CD2-15. | サティスファイド | Satisfied | 9月26日 |
この4曲は、男性シンガーが歌っているメロウなナンバー。誰が歌っているのだろうか?ヴォーカルという表記があるのはヌーンとポストンである。どちらなのかは僕には判断できない。何となく白人ぽい声だが…。
ジャズというよりも当時ポップス・チューンという感じである。
Cornet … ジョージ・ミッチェル ⇒ Out
Vocal … ヘレン・サヴェイジHelen Savage ⇒ In
| CD2-16. | アイム・ドゥイン・ホワット・アイム・ドゥイン・フォア・ラヴ | I'm doin’what I'm doin’for love | 10月15日 |
| CD2-17. | ヒーズ・ア・グッド・マン・トゥ・ハヴ・アラウンド | He's a good man to have around | 10月15日 |
| CD2-18. | マイ・メランコリー・ベイビー | My melancholy baby | 10月21日 |
| CD2-19. | アフター・ユーヴ・ゴーン | After you've gone | 10月21日 |
4曲ともメロウなナンバーで、CD-16、17、19の3曲はヘレン・サヴェイジという歌手がヴォーカルを取る。ヌーン、ポストン、コーンなどがソロを取るが、短くてメロディを崩す程度なのでジャズ的な魅力を低い。
| Band leader , Clarinet & Vocal | … | ジミー・ヌーン | Jimmie Noone |
| Cornet | … | ジョージ・ミッチェル | George Mitchell |
| Alto sax & Vocal | … | ジョー・ポストン | Joe Poston |
| Piano | … | ジンチ―・コーン | Zincy Cohn |
| Banjo | … | ジュニー・コブ | Junie Cobb |
| Tuba | … | ビル・ニュートン | Bill Newton |
| Drums | … | ジョニー・ウェルズ | Johnny Wells |
Cornet … ジョージ・ミッチェル ⇒ In
CD2-20.ラヴ(Love)
こちらは男性ヴォーカル入りのセンチメンタルなナンバー。こちらもポップス・チューンでジャズとしての魅力度は低い。