ベニー・モートン 1945年

Benny Morton 1945

粟村政昭氏は、ベニー・モートンについて次のように評している。「いわゆる朗々型のトロンボニストで、柔らかい音と常にやり過ぎない趣味の良さが、スイング時代を通じて、彼を最良のトロンボニストの一人にした。」つまりバンドの中で、自分の役割をよく理解し、その役割を忠実に、しかも最良の結果を以て果たすというミュージシャンなのだろう。そのことは彼の数多くの録音実績からもよく分かる。そんなモートンも、この時期は自己名義のバンドを率いていたという。この録音はそのレギュラー・メンバーによるものかどうかは分からないが、6人編成というコンボによるものなので、彼のプレイをよく聞くことができる貴重なものであろう。

<Date & place> … 1945年1月31日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … ベニー・モートンズ・オールスターズ(Benny Morton's All stars)

Band leader & Tromboneベニー・モートンBenny Morton
Clarinetバーニー・ビガードBarney Bigard
Tenor saxベン・ウエブスターBen Webstar
Pianoサミー・ベンスキンSammy Benskin
Bassイスラエル・クロスビーIsrael Crosby
Drumsエディ・ダハティEddie Dougherty

<Contents> …「ブルーノートSP時代」(TOCJ-5234-38)

CD7-5.マイ・オールド・フレイムMy old flame
CD7-6.カンヴァーシング・イン・ブルーConversing in blue
CD7-7.アラビアの酋長The shiek of Araby
CD7-8.ライムハウス・ブルースLimehouse blues
「マイ・オールド・フレイム」
スタンダード・ナンバー。ゆったりとしたテンポで、ビガードが情感豊かにテーマを吹奏し、モートンのソロに引き継ぐ。モートンは持ち前の柔らかなトーンで、これまたリリカルに吹き、ウエブスターに渡す。ウエブスターもバラードの名手らしく感情のこもったプレイを行い、短いPソロを挟んで、モートンがテーマを柔らかく吹いてエンディングを迎える。
「カンヴァーシング・イン・ブルー」
モートンの自作。ゆったりとしたブルースで、モートンは珍しくイントロから力強い吹奏を示す。続いてビガードは途中からエモーショナルに吹き上げ、ウエブスターの手の込んだプレイに引き継ぐ。オブリガードを担当するベンスキンがいい味を出している。
「アラビアの酋長」
何故かこもった音がする。モートンがテーマを吹き、そのままソロに入る。続いてベンスキンが端正なソロを披露し、ウエブスター、ビガードのエモーショナルなソロにつなぐ。続いてTb、Ts、Clのフォー・ヴァースが展開されるが、こういったフォー・ヴァースは当時は珍しかったという。
「ライムハウス・ブルース」
テーマの後まずソロを取るのはビガード、そしてモートン、ウエブスター、ベンスキンとソロを回す。最後にビガードの短いソロから集団即興的な展開となって終わる。

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