クロード・ソーンヒル 1946年

Claude Thornhill 1946

1942年末太平洋戦争に招集されたクロウド・ソーンヒルは、海軍に水兵として太平洋戦線に配属されることになった。始めはアーティ・ショウの海軍バンドに配属されたが、後に自分のバンドと芸能団を指揮して、グァム島基地を中心に活躍したという。ソーンヒルは最前線にまで赴いて将兵を慰問した功で、ニミッツ提督から勲章を授与されたという。そしてようやく1946年春除隊を果たす。一方ギル・エヴァンズも兵役に取られていたが、こちらは1945年後半に除隊し、しばらくはカリフォルニアの母親の家に戻っていた。そして1946年初頭ニューヨークに出て、生活を始めるのである。エヴァンズは自身はバッパーではなかったが、ビ・バップに魅了されており、その本場に戻りたかったのかもしれない。
海軍から戻ったソーンヒルは早速級友たちを集めてバンドの再結成に取り掛かった。こうして4月10日に結成されたバンドは、5月末にニューヨークのラチモントのポスト・ロッジにデビューし、6月には早くもコロンビアのスタジオで4年ぶりのレコーディングを行うのである。それが右「トワイライト・ソング」(Twilight song)である。男性シンガー、バディ・ヒューズをフューチャーしたスロウでメロウな落ち着いたナンバーで、ソーンヒルのサウンドの健在ぶりを示すこととなった。

<Date&Place> … 1946年7月17日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … クロウド・ソーンヒル・アンド・ヒズ・オーケストラ(Claude Thornhill and his Orchestra)

Band leader & Pianoクロウド・ソーンヒルClaude Thornhill
Trumpetラスティ・デドリックRusty Dedrickルイ・ムチLouis Mucciジェイク・コーヴェンJake Kovenクラレンス・ウィラードClarence Willard
Tromboneタッソー・ハリスTasso Harrisボブ・ジェニーBob Jennyレイ・シュミットRay Schmidt
French hornサンディ・シーゲルシュタインSandy Siegelstein
Clarinetボブ・ウォルターズBob Walters
Clarinet & Alto saxジャック・フェリアJack Ferrierテド・ゴダードTed Goddarad
Clarinet & Tenor saxジョン・ネルソンJohn Nelsonカール・スイフトCarl Swift
Clarinet & Baritone saxチェット・パーディChet Pardee
Guitarバリー・ガルブレイスBarry Galbraith
Bassイギー・シェバクIggy Shevak
Drumsビリー・イキシナーBilly Exiner

当然のことながら、前回1942年6月からは大幅な移動がある。
Trumpet … コンラッド・ゴゾー ⇒ ジェイク・コーヴェン、クラレンス・ウィラード
Trombone … バド・スミス ⇒ ボブ・ジェニー、レイ・シュミット
French Horn … ジョン・グラース、ヴィンセント・ジェイコブス ⇒ サンディ・シーゲルシュタイン
Clarinet … ダニー・ポロ ⇒ ボブ・ウォルターズ
Clarinet & Alto sax … デイル・ブラウン ⇒ テド・ゴダード
Clarinet & Tenor sax … テッド・ゴダード ⇒ ジョン・ネルソン
Clarinet , Bass Clarinet & Baritone sax … マーティ・バーマン ⇒ チェット・パーディ
Bass … マーティ・ブリッツ ⇒ イギー・シェバク
Drums … ルイ・フロムorディヴ・タフ ⇒ ビリー・イキシナー

<Contents> … 「クロウド・ソーンヒル・オーケストラ/ザ・リアル・バース・オブ・ザ・クール」(CBS SOPC-57104)

A面2.「アラブ・ダンス」(Arab dance)
原曲はチャイコフスキー作曲の「くるみ割り人形」で、それをギル・エヴァンズがアレンジした作品。約4分半に及ぶ大作となった。まずアンサンブルが有名なテーマを奏し、次第に激しさを増し、テド・ゴダードのAsがソロとなる。激しいアンサンブルを挟み、ボブ・ウォルターズのクラリネット・ソロに移り、アンサンブルは激しさを増して、クライマックスに達する。そしてソーンヒルのピアノが演奏を静かな段階へと導き、ダイナミックでエキサイティングなフィナーレで締め括る。

「Claude Thornhill/Encores」10inch盤ジャケット

<Date&Place> … 1946年8月1日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … クロウド・ソーンヒル・アンド・ヒズ・オーケストラ(Claude Thornhill and his Orchestra)

Trombone … レイ・シュミット ⇒ ヴァヘイ・タクヴォリアン(Vahey Takvorian)
Clarinet & Tenor sax … カール・スイフト ⇒ ジョー・ライスマン(Joe Reisman)
Drums … ビリー・イキシナー ⇒ アーヴ・コトラー(Irv Cottler)
Vocal … バディ・ヒューズ(Buddy Hughes) ⇒ In

<Contents> … "Claude Thornhill Orchestra/Encores"(Columbia CL 6164)

A面1.「トワイライト・オン・ザ・トレイル」(Twilight on the trail)

ギル・エヴァンズのアレンジ。クラリネットがリードする柔らかなアンサンブルで始まる。バディ・ヒューズのヴォーカル・フューチャー曲。正にエーテル・サウンドの真骨頂が聴ける。

<Date&Place> … 1946年11月11日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … クロウド・ソーンヒル・アンド・ヒズ・オーケストラ(Claude Thornhill and his Orchestra)

Band leader & Pianoクロウド・ソーンヒルClaude Thornhill
Trumpetバーニー・サヴィドBernie Savidルイ・ムチLouis Mucciジェイク・コーヴェンJake Kovenクラレンス・ウィラードClarence Willard
Tromboneヴァヘイ・タクヴォリアンVahey Takvorianボブ・ジェニーBob Jennyジェリー・ローザJerry Rosa
French hornサンディ・シーゲルシュタインSandy Siegelsteinハロルド・イェルテンHarold Yelten
Clarinetボブ・ウォルターズBob Walters
Clarinet & Alto saxジャック・フェリアJack Ferrierテド・ゴダードTed Goddarad
Clarinet & Tenor saxジョー・アグロラJoe Agloraジャック・デュロングJack Dulong
Clarinet & Baritone saxチェット・パーディChet Pardee
Guitarバリー・ガルブレイスBarry Galbraith
Bassバーニー・スピーラーBarney Spieler
Drumsビリー・イキシナーBilly Exiner
Vocalフラン・ウォーレンFran Warren

前回8月1日からの移動。Trumpet … ラスティ・デドリック ⇒ バーニー・サヴィド Trombone … タッソー・ハリス ⇒ ジェリー・ローザ French horn … ハロルド・イェルテン ⇒ In Clarinet & Tenor sax … ジョン・ネルソン、ジョー・ライスマン ⇒ ジョー・アグロラ、ジャック・デュロング Bass … イギー・シェバク ⇒ バーニー・スピーラー
Drums … アーヴ・コトラー ⇒ ビリー・イキシナー
Vocal … フラン・ウォーレン ⇒ In

<Contents> … 「クロウド・ソーンヒル・オーケストラ/ザ・リアル・バース・オブ・ザ・クール」(CBS SOPC-57104)

A面3.アイ・ゲット・ザ・ブルース・ホエン・イット・レインズI get the blues when it rains
A面4.ア・サンディ・カインド・オブ・ラヴA Sunday kind of love
「アイ・ゲット・ザ・ブルース・ホエン・イット・レインズ」、「ア・サンディ・カインド・オブ・ラヴ」
ギル・エヴァンズのアレンジ・ナンバー。女性シンガー、フラン・ウォーレンのフューチャー曲。ウォーレンはソーンヒル楽団でのデビュー吹込みである。「ア・サンディ・カインド・オブ・ラヴ」は、ソーンヒル楽団最大のヒット曲で、1947年年間ヒット・チャート63位にランクされた。両曲ともウォーレンの歌唱が素晴らしい。

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