コーキー・コーコラン 1945年

Corky Corcoran 1945

リーダーのコーキー・コーコランについて知っている人は少ないだろうと思われる。かく言う僕もこのレコードで初めて知った。左のアルバム「ビッグ・テナー」には、3人のテナー・サックス奏者の演奏が収録されており、その内の一人ベン・ウエブスターの2曲は、テナー吹奏史上永遠不滅の金字塔と言われるものなので、ずいぶん前に購入した。そしてその3人のうちの一人が、このコーキー・コーコランなのである。

<Date & place> … 1945年5月15日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … コーキー・コーコランズ・カレッジエイツ(Corky Corcoran's colledgiates)

Band leader & Tenor saxコーキー・コーコランCorky Corcoran
Trumpetエメット・ベリーEmmett Berry
Alto saxウィリー・スミスWillie Smith
Pianoドド・マーマロサDodo Marmarosa
Guitarアラン・リュースAllan Reuss
Bassエド・ミヘリッチEd Mihelich
Drumsニック・ファトゥールNick Fatool

この録音で脇を堅めるサイドメンたちは、これまで何度か登場する実績あるミュージシャンであるが、リーダーのコーコランは、サイドメンも含めてこれまで一度も登場していない。コーコランは白人で、最も長く在団したのが、ハリー・ジェイムズの楽団ということから、白人のダンス・ミュージック系の演奏をする人のように思える。ミヘリッチは不明だが、Tpのベリー、Asのスミスは黒人であり、ベリーはスイング期の中堅Tp奏者として定評があり、スミスはスイング期の三大アルト奏者の一人。Pはバップ志向の新進ピアニスト、Gtのリュース、Dsのファトゥールはベニー・グッドマンの楽団等で活躍したプレイヤーである。白黒、新旧取り混ぜた意外性の高い面子が組まれたように思う。

<Contents> …「ビッグ・テナー」(BT-2022)

A面5.恋とは何でしょうWhat is this thing called love
A面6.マイナー・ブルースMinor blues
B面1.ユー・ノウ・イットYou know it
B面2.木の葉の子守歌Lullaby of the leaves
「恋とは何でしょう」
ミディアム・テンポのナンバーで、ピアノのイントロで始まり、コーコランがテーマを吹く。ソロは先ずベリー(Tp)、そしてスミス(As)、続いてマーマロサ(p)と来てコーコランがテーマを半分吹いて終わる。ソロも短く中途半端な感じは否めない。
「マイナー・ブルース」
少しゆったりとしたテンポで、リュースのギターで始まる。コーコランがテーマを吹き、ちょっと新しさを感じさせるマーマロサのソロ、ベリーのミュート・ソロと来て、コーコランのソロとなる。これはなかなか聴かせる。エンディングはリュースが弾いている。
「ユー・ノウ・イット」
アンサンブルで始まるスインギーなナンバー。ソロはリュース(Gt)、これがアコースティック・ギターのソロで聴き応えがある。続いてベリー、そしてコーコランが出るが途中でスミスに替わる。ピアノの短いソロを挟み、アンサンブルとなって終わる。
「木の葉の子守歌」
ゆったりとしたバラード・ナンバー。リュースのギターからコーコランのソロとなる。そしてマーマロサ、この人は新しさを感じさせる。続いてベリーはミュートでソロを取り、再びコーコランのソロとなる。コーコランは、コールマン・ホーキンスのようなプレイを目指しているような気がするが、今一歩、いや数歩足りない。一番近づけたのがこのトラックではないかと思う。

このWebサイトについてのご意見、ご感想は、メールでお送りください。

お寄せいただいたご意見等は本文にて取り上げさせていただくことがあります。予めご了承ください。