ルイ・アームストロング 1938年

Louis Armstrong 1938

久々のサッチモの登場である。前回取り上げたのは、1936年2月4日の録音であった。そして今回は1938年5月18日からの録音を取り上げる。もちろんこの間もレコーディングは行っているが、レコード、CD共に保有していない。

<Date&Place> … 1938年5月18日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … ルイ・アームストロング・アンド・ヒズ・オーケストラ(Louis Armstrong & his orchestra)

Trumpet , Vocal & Band leaderルイ・アームストロングLouis Armstrong
Trumpetシェルトン・ヘンフィルShelton Hemphill
TromboneJ.C.ヒギンボッサムJ.C.Higginbotham
Clarinet & Alto saxルパート・コールRupert Cole
Alto saxチャーリー・ホルムズCharlie Holmes
Clarinet & Tenor saxビンギー・マディソンBingie Madison
Tenor saxグリーリー・ウォルトンGreely Walton
Pianoルイ・ラッセルLuis Russell
Guitarリー・ブレアLee Blair
String Bassレッド・カレンダーRed Callender
Drums & Vibraphoneポール・バーバリンPaul Barbarin

<Contents> … "The Chronogical / Louis Armstrong and his orchestra 1938-1939"(classics 523)

CD-1.オン・ザ・センチメンタル・サイドOn the sentimental side
CD-2.イッツ・ワンダフルIt's wonderful
CD-3.サムシング・テルズ・ミーSomething tells me
CD-4.ラヴ・ウォークド・インLove walked in

4曲とも当時の典型的なサッチモの演奏スタイルだと思われる。バック・バンドはルイ・ラッセルのバンドであろう。ほぼポップス・チューンでジャズ的興味は、ルイのTpソロと参加ミュージシャンのソロということになるだろう。このレコーディングにはベースにレッド・カレンダーが参加している。カレンダーは1937年11月のレコーディングからレコーディングに参加しているがこの辺りが彼の最も初期の録音の一つであろう。

CD-1.「オン・ザ・センチメンタル・サイド」
サッチモのリードするアンサンブルに始まり、サッチモのヴォーカル、Tpソロと続く典型的なパターン。
CD-2.「イッツ・ワンダフル」
アンサンブルの後すぐヴォーカルとなる。そして短いテナー・ソロが入り、Tpソロとなる。
CD-3.「サムシング・テルズ・ミー」
Tpソロから入る。そしてヴォーカルとなり、続いてTbソロとなる。これが見事なソロで、ヒギンボッサムであろう。それに刺激されたかのように続くサッチモのソロも力が入っている。
CD-4.「ラヴ・ウォークド・イン」
ガーシュイン作のミュージカル・ナンバー。ミディアム・テンポで奏される。ルイはヴォーカルの最後を得意のスキャットで締めている。

<Date&Place> … 1938年6月10、13日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … ルイ・アームストロング・ウィズ・ザ・ミルス・ブラザーズ(Louis Armstrong with the Mills brothers)

Trumpet , Vocal & Band leaderルイ・アームストロングLouis Armstrong
Vocal & Chorusザ・ミルス・ブラザーズThe Mills Brothers
Guitarノーマン・ブラウンNorman Brown

<Contents> … "The Chronogical / Louis Armstrong and his orchestra 1938-1939"(classics 523)

CD-5.ザ・フラット・フット・フルージーThe flat foot floogie6月10日
CD-6.ザ・ソング・イズ・エンディドThe song is ended6月13日
CD-7.マイ・ウォーキング・スティックMy waking stick6月13日

これは「ザ・フォー・キングス・オブ・ハーモニー」と呼ばれたザ・ミルス・ブラザーズと共演した興味深いセッション。

CD-5.「ザ・フラット・フット・フルージー」
スリム・ゲイラードとスリム・スチュアートがこの年に放った大ヒットナンバー。ベニー・グッドマンも同年5月31日に吹き込んでいる。サッチモとミルズの掛け合いで始まる楽しいナンバー。
CD-6.「ザ・ソング・イズ・エンディド」
何となくフォーク・ソング調のナンバー。ルイのバックでミュートTpらしきオブリガードを付けるのはミルズ・ブラザーズ得意の声色。
CD-7.「マイ・ウォーキング・スティック」
サッチモのヴォーカルのバックにミルズがコーラスを付けるという形式が取られる。ミュート、オープンのTpが重なり合って吹かれるところがあるが、ミュートの方がミルズのお家芸物まねトランペットであろう。しかしルイと渡り合うのは緊張するだろう。

<Date&Place> … 1938年6月14日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … ルイ・アームストロング・ウィズ・ザ・デッカ・ミックスド・コーラス(Louis Armstrong with the Decca mixed chorus)

Vocalルイ・アームストロングLouis Armstrong
Directionリン・マレイLyn Murray
2Pianos , Guitar , String bass , Drums不明Unknown

<Contents> … "The Chronogical / Louis Armstrong and his orchestra 1938-1939"(classics 523)

CD-8.シャドラックShadrack
CD-9.ゴーイング・トゥ・シャウト・オール・オーヴァー・ゴッズ・ヘヴンGoing to shout all over God’s heaven
CD-10.ノーバディ・ノウズ・ザ・トラブル・アイヴ・シーンNobody knows the trouble I’ve seen
CD-11.ジョナ・アンド・ザ・ホエールJonah and the whale

これはこのCDで初めて聴いたサッチモのゴスペル・ナンバー。リン・マレイの率いる「デッカ混声合唱団」(The Decca mixed chorus)との共演である。

<Date&Place> … 1938年6月24日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … ルイ・アームストロング・アンド・ヒズ・オーケストラ(Louis Armstrong & his orchestra)

Trumpet , Vocal & Band leaderルイ・アームストロングLouis Armstrong
Trumpetボブ・クスマーノBob Cusumanoジョニー・マギーJohnny McGee
Tromboneアル・フィルバーンAl Philburn
Clarinetシド・ストーンバーンSid Stoneburn
Pianoナット・ジャフェNat Jaffe
Guitarデイヴ・バーバーDave Barbour
String Bassヘイグ・ステファンズHaig Stephens
Drumsサミー・ワイスSammy Weiss

<Contents> … "The Chronogical / Louis Armstrong and his orchestra 1938-1939"(classics 523)

CD-12.ナチュラリーNaturally
CD-13.アイヴ・ガット・ア・ポケットフル・ドリームスI've got a pocketful of dreams
CD-14.捧ぐるは愛のみI can't give you anything but love
CD-15.浮気はやめたAin't misbehavin’

ゴスペル・ナンバーを吹き込んだ10日後には、またポップス・チューンに復帰する。オーケストラというがメンバーはサッチモを含めて9名である。そして9名中3名がトランぺットという布陣が珍しい。

<Date&Place> … 1938年8月11日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … ルイ・アームストロング(Louis Armstrong)

Sermonルイ・アームストロングLouis Armstrong
Choir & Organハリー・ミルズHarry Mills
Chorus不明Unknown

<Contents> … "The Chronogical / Louis Armstrong and his orchestra 1938-1939"(classics 523)

CD15.エルダー・イートモアズ・サーモン・オン・スロウイング・ストーンズElder Eatmore's sermon on the throwing stones
CD16.エルダー・イートモアズ・サーモン・オン・ゼネロシティElder Eatmore's sermon on the Generosity

サッチモのゴスペル・シングも意外だったがもっと意外だったのはこのトラック。これは教会で牧師が行う説教である。オルガンとコーラスで参加しているのは、ミルズ・ブラザーズの次兄ハリー・ミルズである。
僕はこの辺りに全く通じていないのだが、これはエルダー・イートモアという人の(throwing stones=石投げ、generosity=寛容)についての説教を語ったということなのではないかと思う。
これは『ジャズ』という音楽には全く関係のないことであるが、サッチモはこういう宗教的なところもあったということで理解しておけばいいのではないかと思う。

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