ルイ・アームストロング 1938年
Louis Armstrong 1938
久々のサッチモの登場である。前回取り上げたのは、1936年2月4日の録音であった。そして今回は1938年5月18日からの録音を取り上げる。もちろんこの間もレコーディングは行っているが、レコード、CD共に保有していない。
<Date&Place> … 1938年5月18日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … ルイ・アームストロング・アンド・ヒズ・オーケストラ(Louis Armstrong & his orchestra)
<Contents> … "The Chronogical / Louis Armstrong and his orchestra 1938-1939"(classics 523)
| CD-1. | オン・ザ・センチメンタル・サイド | On the sentimental side |
| CD-2. | イッツ・ワンダフル | It's wonderful |
| CD-3. | サムシング・テルズ・ミー | Something tells me |
| CD-4. | ラヴ・ウォークド・イン | Love walked in |
4曲とも当時の典型的なサッチモの演奏スタイルだと思われる。バック・バンドはルイ・ラッセルのバンドであろう。ほぼポップス・チューンでジャズ的興味は、ルイのTpソロと参加ミュージシャンのソロということになるだろう。このレコーディングにはベースにレッド・カレンダーが参加している。カレンダーは1937年11月のレコーディングからレコーディングに参加しているがこの辺りが彼の最も初期の録音の一つであろう。
CD-1.「オン・ザ・センチメンタル・サイド」
サッチモのリードするアンサンブルに始まり、サッチモのヴォーカル、Tpソロと続く典型的なパターン。
CD-2.「イッツ・ワンダフル」
アンサンブルの後すぐヴォーカルとなる。そして短いテナー・ソロが入り、Tpソロとなる。
CD-3.「サムシング・テルズ・ミー」
Tpソロから入る。そしてヴォーカルとなり、続いてTbソロとなる。これが見事なソロで、ヒギンボッサムであろう。それに刺激されたかのように続くサッチモのソロも力が入っている。
CD-4.「ラヴ・ウォークド・イン」
ガーシュイン作のミュージカル・ナンバー。ミディアム・テンポで奏される。ルイはヴォーカルの最後を得意のスキャットで締めている。
<Date&Place> … 1938年6月10、13日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … ルイ・アームストロング・ウィズ・ザ・ミルス・ブラザーズ(Louis Armstrong with the Mills brothers)
<Contents> … "The Chronogical / Louis Armstrong and his orchestra 1938-1939"(classics 523)
| CD-5. | ザ・フラット・フット・フルージー | The flat foot floogie | 6月10日 |
| CD-6. | ザ・ソング・イズ・エンディド | The song is ended | 6月13日 |
| CD-7. | マイ・ウォーキング・スティック | My waking stick | 6月13日 |
これは「ザ・フォー・キングス・オブ・ハーモニー」と呼ばれたザ・ミルス・ブラザーズと共演した興味深いセッション。
CD-5.「ザ・フラット・フット・フルージー」
スリム・ゲイラードとスリム・スチュアートがこの年に放った大ヒットナンバー。ベニー・グッドマンも同年5月31日に吹き込んでいる。サッチモとミルズの掛け合いで始まる楽しいナンバー。
CD-6.「ザ・ソング・イズ・エンディド」
何となくフォーク・ソング調のナンバー。ルイのバックでミュートTpらしきオブリガードを付けるのはミルズ・ブラザーズ得意の声色。
CD-7.「マイ・ウォーキング・スティック」
サッチモのヴォーカルのバックにミルズがコーラスを付けるという形式が取られる。ミュート、オープンのTpが重なり合って吹かれるところがあるが、ミュートの方がミルズのお家芸物まねトランペットであろう。しかしルイと渡り合うのは緊張するだろう。
<Date&Place> … 1938年6月14日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … ルイ・アームストロング・ウィズ・ザ・デッカ・ミックスド・コーラス(Louis Armstrong with the Decca mixed chorus)
| Vocal | … | ルイ・アームストロング | Louis Armstrong |
| Direction | … | リン・マレイ | Lyn Murray |
| 2Pianos , Guitar , String bass , Drums | … | 不明 | Unknown |
<Contents> … "The Chronogical / Louis Armstrong and his orchestra 1938-1939"(classics 523)
| CD-8. | シャドラック | Shadrack |
| CD-9. | ゴーイング・トゥ・シャウト・オール・オーヴァー・ゴッズ・ヘヴン | Going to shout all over God’s heaven |
| CD-10. | ノーバディ・ノウズ・ザ・トラブル・アイヴ・シーン | Nobody knows the trouble I’ve seen |
| CD-11. | ジョナ・アンド・ザ・ホエール | Jonah and the whale |
これはこのCDで初めて聴いたサッチモのゴスペル・ナンバー。リン・マレイの率いる「デッカ混声合唱団」(The Decca mixed chorus)との共演である。
<Date&Place> … 1938年6月24日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … ルイ・アームストロング・アンド・ヒズ・オーケストラ(Louis Armstrong & his orchestra)
<Contents> … "The Chronogical / Louis Armstrong and his orchestra 1938-1939"(classics 523)
| CD-12. | ナチュラリー | Naturally |
| CD-13. | アイヴ・ガット・ア・ポケットフル・ドリームス | I've got a pocketful of dreams |
| CD-14. | 捧ぐるは愛のみ | I can't give you anything but love |
| CD-15. | 浮気はやめた | Ain't misbehavin’ |
ゴスペル・ナンバーを吹き込んだ10日後には、またポップス・チューンに復帰する。オーケストラというがメンバーはサッチモを含めて9名である。そして9名中3名がトランぺットという布陣が珍しい。
<Date&Place> … 1938年8月11日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … ルイ・アームストロング(Louis Armstrong)
<Contents> … "The Chronogical / Louis Armstrong and his orchestra 1938-1939"(classics 523)
| CD15. | エルダー・イートモアズ・サーモン・オン・スロウイング・ストーンズ | Elder Eatmore's sermon on the throwing stones |
| CD16. | エルダー・イートモアズ・サーモン・オン・ゼネロシティ | Elder Eatmore's sermon on the Generosity |
サッチモのゴスペル・シングも意外だったがもっと意外だったのはこのトラック。これは教会で牧師が行う説教である。オルガンとコーラスで参加しているのは、ミルズ・ブラザーズの次兄ハリー・ミルズである。
僕はこの辺りに全く通じていないのだが、これはエルダー・イートモアという人の(throwing stones=石投げ、generosity=寛容)についての説教を語ったということなのではないかと思う。
これは『ジャズ』という音楽には全く関係のないことであるが、サッチモはこういう宗教的なところもあったということで理解しておけばいいのではないかと思う。
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