ウッディ・ハーマン 1944年
Woody Herman 1944
ミュージシャンが次々と徴兵に取られ、ミュージシャン不足が深刻化していることがよくわかるレコードである。全く固定的な面子など組めなかったのだろう。ベイシーやアール・ハインズ、さらにはエリントンのバンドからもプレイヤーを借りてきて録音している感じが如実に伝わる。
<Date&Place> … 1944年1月8日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … ウッディ・ハーマン楽団(Woody Herman and his orchestra)
前回1943年11月18日からの移動。
Trumpet … ベニー・スタブラー ⇒ Out
Reeds … アレン・イーガー ⇒ In
Piano … ディック・ケイン ⇒ ラルフ・バーンズ
<Contents> … 「ウッディ・ハーマン/ザ・ターニング・ポイント」(MCL-1029)
| A面3. | 君にこそ心ときめく | I get a kick of you |
| A面4. | クライング・サンズ | Crying sands |
| A面5. | アイル・ゲット・バイ | I'll get by |
| A面6. | アイヴ・ガット・ユー・アンダー・マイ・スキン | I've got you under my skin |
| A面7. | ノア | Noah |
A面3.「君にこそ心ときめく」
コール・ポーター作のスタンダード・ナンバー。アンサンブルからハーマン(Cl)、Tp、ウエブスター(Ts)の短いソロが入る。
A面4.「クライング・サンズ」
ゆったりとしたテンポのメロウなナンバーで、ベースのジャクソンの作という。ジャクソンは新人発掘にも力を注ぎ、優秀な人材を数多く見出したそうだ。ボスウェルとウエブスター、ハーマンのムーディなソロが聴ける。
A面5.「アイル・ゲット・バイ」
ハーマンのヴォーカル作品。ハーマンのヴォーカルは評判が悪いが、良くは無いが目くじらを立てるほど悪くはないと思うのだが…。ソロもハーマンのClのみ。
A面6.「アイヴ・ガット・ユー・アンダー・マイ・スキン」
これもコール・ポーター作のスタンダード・ナンバー。編曲は新加入のラルフ・バーンズが担当したらしい。ハーマンがリードするアンサンブルから、ハーマンのソロ、続いてウエブスター。ウエブスターのソロが短いのが残念。
A面7.「ノア」
これもハーマンのヴォーカル・フューチャー作品。ミュートTpソロはキャピー・ルイス、ここでも短いウエブスターのソロが聴ける。この時代にしてはベースの音がよく響いており、なかなかスインギーである。
<Date&Place> … 1944年3月23日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … ウッディ・ハーマン楽団(Woody Herman and his orchestra)
前回1944年1月8日からの移動。
Trumpet … キャピ―・ルイス、ニック・トラヴィス ⇒ ニール・ヘフティ、マリオ・セリテロ
Trombone … アル・マストレン、エディ・バート ⇒ アレックス・エスポジト、エド・ベネット
Reeds … ジョニー・ボスウェル、ベン・ウエブスター、アレン・イーガー ⇒ バド・ジョンソン、アーニー・キャサレス
Vocal … フランセス・ウエイン ⇒ In
<Contents> … 「ウッディ・ハーマン/ザ・ターニング・ポイント」(MCL-1029)
| B面1. | チェリー | Cherry |
| B面2. | ミルクマン・キープ・ゾーズ・ボトルズ・クワイエット | Milkman , keep those bottles quiet |
| B面3. | イット・マスト・ビー・ジェリー・コーズ・ジャム・ドント・シェイク・ライク・ザット | It must be Jerry 'cause jam don't shake like that |
B面1.「チェリー」
ディヴ・マシューズがアレンジを担当した作品という。ソロはハーマンとエスポジト(Cl)。
B面2.「ミルクマン・キープ・ゾーズ・ボトルズ・クワイエット」
ハーマンのヴォーカル・フューチャー作品。「牛乳配達さん、牛乳瓶を静かににね」という意味かな?この年パイド・パイパーズも歌っていた。流行っていたのかな?
B面3.「イット・マスト・ビー・ジェリー・コーズ・ジャム・ドント・シェイク・ライク・ザット」
ハーマンとバンド・メンバーによるコーラスの掛け合いで始まり、途中からフランセス・ウエインのヴォーカルが入り、ハーマンと掛け合いとなる。ウエインは後にTpのニール・ヘフティと結婚する。
<Date&Place> … 1944年3月28日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … ウッディ・ハーマン楽団(Woody Herman and his orchestra)
前回1944年3月23日からの移動。
Trumpet … ニール・ヘフティ ⇒ ニック・トラヴィス
Tenor sax … バド・ジョンソン ⇒ ジョージ・オウルド(George Auld)
<Contents> … 「ウッディ・ハーマン/ザ・ターニング・ポイント」(MCL-1029)
B面4.「インジー・スピークス」(Ingie speaks)
アンサンブルからハーマン、ジョージ・オウルド(Ts)、ホワイト(Gt)、Tbの短いソロが入る。
<Date&Place> … 1944年4月5日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … ウッディ・ハーマン楽団(Woody Herman and his orchestra)
前回1944年3月28日からの移動。
Trumpet … ニック・トラヴィス、ボビー・ギアー ⇒ ニール・ヘフティ、ビリー・ロビンズ、レイ・ナンス
Trombone … エド・ベネット ⇒ ファン・ティゾール
Reeds … ジョージ・オウルド、アーニー・キャサレス ⇒ ジョニー・ホッジス、ハービー・フィールズ
Guitar … ハイ・ホワイト ⇒ ビリー・バウアー
Drums … クリフ・リーマン ⇒ レッド・サウンダース
<Contents> … 「ウッディ・ハーマン/ザ・ターニング・ポイント」(MCL-1029)
B面5.「パーディド」(Perdido)
この吹込みにはナンス、ティゾール、ホッジスというエリントニアンが参加しており、取り上げる曲もエリントンナンバーである。アレンジはディヴ・マシューズ。
<Date&Place> … 1944年9月5、10日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … ウッディ・ハーマン楽団(Woody Herman and his orchestra)
前回1944年4月5日からの移動。
Trumpet … マリオ・セリテロ、レイ・ナンス ⇒ ピート・カンドリ、コンテ・カンドリ
Trombone … アレックス・エスポジト、ファン・ティゾール ⇒ ラルフ・ヘフナー、ビル・ハリス
Reeds … チャーりー・ディマジオ、ジョニー・ホッジス、ハービー・フィールズ ⇒ サム・マロヴィッツ、ビル・シャイン、フリップ・フィリップス
Drums … レッド・サウンダース ⇒ ディヴ・タフ
<Contents> … "Woody Herman/The V-disc years Vol.1"(Hep 34)
| A面1. | ハピネス・イズ・ジャスト・ア・シング・コールド・ジョー | Happiness is just a thing called Joe | 9月5日 |
| A面2. | レッド・トップ | Red top | 9月5日 |
| A面3. | ジョーンズ・ビーチヘッド | Jones beachhead | 9月5日 |
| A面4. | アイ・キャント・プット・マイ・アームズ・アラウンド・ア・メモリー | I can't put my arms around a memory | 9月5日 |
| A面5. | ゼア・アー・ノー・ウィング・オン・ア・フォックスホール | There are no wing on a foxhole | 9月10日 |
| A面6. | アップル・ハニー | Apple honey | 9月10日 |
| A面7. | タイム・ウェイツ・フォー・ノー・ワン | Time waits for no one | 9月10日 |
このLPはイギリスのHEP社から出ているハーマンのV-discを編集したものという。僕の持っているハーマンのV-discはこれだけである。極めて興味深い陣容である。
A面1.「ハピネス・イズ・ジャスト・ア・シング・コールド・ジョー」
フランセス・ウエインの語りから始まる、ウエインのヴォーカル・ナンバー。ソロはAsが取っている。ウエインがこれだけフューチャーされたナンバーは初めて聴く。
A面2.「レッド・トップ」
短い合奏の後、バーンズのピアノ・ソロが始まる。続いてハーマン(Cl)、アンサンブルを挟んでTs(フィリップス)、Tb(ハリス)ソロ。ソロのバックにベイシー風のリフが聴かれるスインギーなナンバーである。エンディングもリフで盛り上げている。
A面3.「ジョーンズ・ビーチヘッド」
アンサンブルからミュートTp(ヘフティ)、オープン(ピート・カンドリ)、ハーマン、フィリップス、シャイン(As)とソロが回される。
A面4.「アイ・キャント・プット・マイ・アームズ・アラウンド・ア・メモリー」
ミディアム・スロウなナンバー。アレンジはバーンズ。まずソロはAsだが、これはハーマンが吹いているという。続いてフィリップスのTsソロが入り、ウエインのヴォーカルへ繋ぐ。そしてヘフナーのミュート・トロンボーン、ハーマンのAsのソロで締め括る。
A面5.「ゼア・アー・ノー・ウィング・オン・ア・フォックスホール」
アーヴィング・バーリンの作をバーンズがアレンジしたものという。男性ヴォーカルが入るが、これがハーマンとは違う気がする。しかし他の男性ヴォーカルはクレジットが無い。
A面6.「アップル・ハニー」
ジャンプ・ナンバーで、ヘフティとバーンズがヘッド・アレンジメントした作品という。ステディなジャクソンのベースがいい。ソロはバーンズ、ハーマン(Cl)、フィリップス(Ts)、ハリス(Tb)と実力者のソロが続く。最後はアンサンブルで盛り上げる。
A面7.「タイム・ウェイツ・フォー・ノー・ワン」
スロウでメロウなナンバーでウエインのヴォーカルがフューチャーされる。ゴージャスで複雑なアンサンブルのアレンジはエディ・ソーターだという。
<Date&Place> … 1944年12月12日 ロスアンゼルスにて録音
<Personnel> … ウッディ・ハーマン楽団(Woody Herman and his orchestra)
前回1944年9月10日からの移動。
Trumpet … ビリー・ロビンズ、コンテ・カンドリ ⇒ チャールズ・フランクハウザー、カール・ワーウィック
Alto sax … ビル・シャイン ⇒ ジョン・ラポータ
Vocal … マージー・ヒアムス ⇒ In
<Contents> … 「ウッディ・ハーマン/ザ・ターニング・ポイント」(MCL-1029)
| B面6. | アズ・ロング・アズ・アイ・リヴ | As long as I live |
| B面7. | アイ・エイント・ガット・ナッシン・バット・ザ・ブルース | I ain't got nothin' but the blues |
B面6.「アズ・ロング・アズ・アイ・リヴ」
この録音がハーマンのデッカ最後のセッションだという。アンサンブルの後ヒアムスのVibソロそしてウエインのヴォーカルとなる。メロウなスロウ・ナンバー。
B面7.「アイ・エイント・ガット・ナッシン・バット・ザ・ブルース」
エリントン・ナンバー。アレンジはラルフ・バーンズ。ハーマンのヴォーカル・ナンバー。ソロはTs(フィリップスか?)とハーマンのCl。
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